ありとあらゆるSNSアカウントが「なりすまし」の脅威にさらされている。群馬県公式TikTokのフォロワー数は2.9万(群馬県HPより)
なりすましの2つのパターン、金銭詐欺が目的
SNSのなりすましと言われるものには、2つのパターンがある。1つ目は、本物のアカウントを乗っ取って、本人になりすますもの。2つめは、本物のアカウントとは別の偽アカウントを作って、本人になりすますものだ。
1つめは、アカウント乗っ取りののち「コンテストのアンバサダー候補になったので、投票をお願いします」などと連絡がくるのが近ごろの常套手段だ。この投票にかこつけて、電話番号とパスワードリセットの認証コードを巧みに聞き出し、次々とSNSアカウントを騙し取ってゆく。他には、フィッシング詐欺等を仕掛けるなど様々な手段を使ってパスワードや金融機関の口座情報などを奪おうとする。いずれにしても、いきなり個人的に送られてきたURLはタップしない等の対策を心がけていれば問題は回避しやすい。
2つめは、前述の50代男性会社員の被害のように、気をつけていてもいつの間にか作られている。プロフィール写真やプロフィール、投稿内容などはコピペされてしまうので、本物と見分けづらい点に注意が必要だ。いくらでもなりすましできてしまうため、複数回にわたっていくつも作られてしまった人もいる。
なりすましをする理由は、詐欺に使うためということがほとんど。交友関係や信用を悪用し、友人・知人を騙して金銭や個人情報などを騙し取る目的でなりすますというわけだ。
作成の手間は減り、信頼性・意外性が逆手にとられている
SNSのなりすまし詐欺は、古くから行われてきているものだ。かつては芸能人や著名インフルエンサー、有名企業になりすまし、フォロワーなどを騙すという手口が多く行われていた。
しかし近年、神社や警察署、地方局のアナウンサー、地方の市議会議員など、かつてなら心配しなかった規模のユーザーのなりすましが目立つようになってきた。もしフォロワー数が何十万、何百万と多くなるとアカウントの不自然さに気づく人が出現する可能性が高まるが、数百~数千程度だと気づかれないかもしれない絶妙な規模だ。一方で、フォロワー数が中規模のユーザーは、リアルでの信頼性が高いことが前提の人が多いため、まさか悪意ある連絡をするはずがないと思われているため、騙しやすい。地方局のアナウンサーや市議会議員など、実際に連絡をくれそうな距離感の相手も狙われた。
ところが最近は、冒頭で紹介したように中規模な有名人どころか一般人まで、なりすまし元として狙われるようになっている。それというのも、アカウント作成が、生成AIなどを使った自動化プログラム等を使えばたやすくなったためだ。
