施術する個室はシングルサイズのマットレスが1枚、床に直で敷かれていた
〈とても寂しい〉〈今夜はいちばん怖い夜〉
「SNSで頻繁に『カサイできます』と宣伝していました。カサイとは、タイ式の睾丸マッサージ『ジャップカサイ』のことです。睾丸マッサージといっても、性的なマッサージではありません。血流をよくして男性器全体の活性化を促すもので、本来は伝統あるタイ式のマッサージ。現地では男性が男性に対して施術することもあります。しかし、この店の利用客は“別の意味”で捉えていたと思います」
店のクチコミには、明らかな違法行為をほのめかすものもあった。〈性的サービスを受けたい場合は“カサイコース”で入るといい〉〈どの子が“寛容”か〉などの情報交換が行われるネット掲示板もあり、一部から“性的な店”と認識されていたようだ。
店のホームページなどを見ると、“マッサージ店”をうたいながらも、単なるマンションの居室に、マットレスや椅子が置かれているのみ。この薄暗い1室で、12歳のタイ少女は寝泊まりしていた。
警視庁は店から少女が使っていたと思われる、児童用のノートを押収。15日、その内容を一部公開した。少女は、母親から見捨てられた悲痛な思いをタイ語でこう綴っている。
〈2025年6月28日。仕事の初日、客は1人。タイマッサージ60分2千円。マッサージが良くて客がさらに2千円のチップをくれた。初日は4千円もらった〉
〈店で1人で寝る。とても静か。とても寂しい。とても怖い。1人でいるのはとても嫌い〉
〈今夜はいちばん怖い夜。怖くて手も腕も足も震える。不安で1時まで熟睡できず、頭から毛布をかぶって我慢して寝た〉
公開された内容はごく一部だが、これだけ見ても少女が毎晩、どんな気持ちで眠りについていたかは想像に難くない。警視庁は全力をあげて、人身取引の全容解明を進めている。
