輪島から7個の金星をあげた高見山
現在、幕内力士で金星を最も多く獲得しているのが41歳の玉鷲の8個。本場所ごとに4000倍した32万円が上乗せされた褒賞金が協会から支払われている。これに続くのが35歳の高安(6個)、31歳の阿炎(5個)だが、天覧相撲で大の里に勝った伯乃富士は昭和以降3人目の4場所連続金星で4個とした。まだ22歳という若さもさることながら、4個のうち3個が大の里から挙げた金星。この先、どこまで伸ばすことになるのか。元部屋持ちの親方のひとりはこんな話をしてくれた。
「初の外国出身の幕内力士の高見山さんは、当時最多だった12個の金星を獲得したが、うち7個は輪島さんからあげたものだった。輪島さんは“黄金の左腕”といわれる強い横綱で、高見山さんは三役と平幕を行き来するエレベーター力士だったが、平幕に落ちると輪島さんに勝っていた。輪島さんは高見山さんとの通算対戦成績が24勝19敗と大の苦手にしていた。
引退後、東関部屋を興した高見山さんは、部屋開きに来た親方衆に“この大黒柱は輪島さんに(金星で)買ってもらった”と自慢していたのを覚えている。大の里と伯乃富士の取り組みを見ていると、輪島さんと高見山さんの一番を思い出すよ」