開幕直前のWBCで控えに回るリスク
佐藤とともにチームで主軸を張る森下も“スーパーサブ”に回る可能性が高い。開幕直前のWBCで控えに回るリスクについて、元捕手の野球評論家はこう言う。
「WBCに選ばれると体を早く作ることになるので、シーズン開幕直後は好調な選手が少なくない。ただ、米国への移動による時差の負担はあるし、特に控え選手の場合、実戦での調整ができずに精神的にも肉体的にも難しくなってくる」
2023年の前回大会では当時・西武の主砲だった山川穂高が内野の控えに回り、出場3試合で5打数1安打のみだった。開幕後は4月早々に下半身の張りを訴えて離脱。その後は不祥事による球団の出場停止処分もあり17試合の出場に終わった。
「前回大会は故障で離脱した鈴木誠也の代役で急遽呼ばれた牧原も2打席のみの出場。開幕前の練習量の不足がみられるなか、シーズン入り後は4月に左太ももを痛めて登録抹消され、年間を通じて振るわなかった」(前出・スポーツ紙デスク)
今回の佐藤の代表における立ち位置はそうした先例とちょうど重なる。
佐藤自身は大谷を憧れの存在とし、「目の前で見てみたい。話を聞いてみたい」としていた。念願叶って大谷のチームメイトになるが、阪神OBの江本孟紀氏はこう言う。
「阪神から選ばれた4人は若いから移動の負担などは大丈夫だと思うが、心配なのはサトテルでしょう。WBCでメジャー選手にどう影響を受けるか。技術を学ぼうとするならまだしも、肉体面に感化されてウエイトばかりに走り、バランスを崩して失敗する例が少なくない。サトテルはちょっと危険な匂いがする」
出場機会に恵まれたとしても、驚異の肉体と飛距離を誇る大谷と並ぶ重圧も大きい。前回大会では、前年に主砲としてヤクルトを優勝に導いた村上が大会中に極度の不振に陥った。
「前年は史上最年少三冠王に輝いて絶好調でしたが、2023年はWBCでの不振を引きずって低空飛行が続き、ノータイトルに。チームも5位に沈んだ。WBCを受けて大谷らのトレーニングを取り入れたことでの混乱もあったとされる。阪神を優勝に導いたサトテルが同じようなことにならないか不安視する声もあります」(前出・スポーツ紙デスク)
(後編に続く)
※週刊ポスト2026年2月6・13日号