過熱するシールブームにともない、トラブルも目立ってきている(写真左:『ボンボンドロップシール』公式Xより)
「宣伝してもないのに700人近い長蛇の列ができて、ちょっと危険な状況でした。みんなシール狙いです。今でも在庫がないか毎日ひっきりなしに電話がかかってきますけど、安全面も考えて、もう仕入れは考えていません」──埼玉県の大型ショッピングモール内にある雑貨店の女性店員は、半ば呆れた様子でこう打ち明けた。
昨今、過熱する“シールブーム”により販売店の心労はかさんでいるようだ。
特に人気を博しているのが、立体感とツヤが特徴的な「ボンボンドロップシール」だ。あまりの“争奪戦”に、取り扱い自体を見合わせる小売店も増えている。行きすぎた「シル活」の影で嘆く、販売者の思いに迫った。【前後編の後編。前編から読む】
児童誌の編集者が話す。
「1月中旬、〈ボンボンドロップのせいで店が機能していません〉との匿名投稿が注目を集めました。投稿主は販売店の関係者とみられます。投稿ではシールの入荷時期などを問い合わせる電話が殺到しており、業務に支障が出ていると嘆いていました。
同じく月末、Instagramではいわゆる、店のオープンと同時にシールを狙う『開店アタック』の波に巻き込まれ、高齢の女性が転倒する動画も拡散された。投稿主は〈人が怪我して倒れて血を流しているのにそれも無視してシールを買いに行くほどシールが大事ですか〉などと憤っていた。また転売ヤーとみられる人たちの買い占め行為による、警察沙汰トラブルも一部店舗であったそうです」
こうした中、2月4日には「ロフト」が混雑防止などを理由に「ボンボンドロップシール」を含む立体シール3種の販売中止を発表。翌日には「足立区生物園」も公平な販売と安全確保の観点で同様の対応を取るとしている。
人気にしたがって目立ってきたトラブル。冒頭の雑貨屋店員が、実際に体験した「シル活」の凄まじさについて話す。
