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美智子さま、葛藤の戦後80年の夏 上皇さまの体調不安で軽井沢でのご静養は微妙な状況に 大戦の記憶を刻んだ土地への祈りの旅も叶わぬ可能性も

大日向開拓地のキャベツ畑を訪問された上皇ご夫妻(2024年8月、長野県軽井沢町)

大日向開拓地のキャベツ畑を訪問された上皇ご夫妻(2024年8月、長野県軽井沢町、撮影/JMPA)

 戦後80年という節目を迎えた今年。美智子さまには軽井沢でのご静養中にどうしても足を運びたい場所があった。しかし、上皇さまの体調不安が軽井沢行きに不穏な影を落としているようだ。

 小雨がぱらつく7月14日の午後、東京都文京区にある東大病院では一時緊迫感が漂った。上皇さまが今年2回目の入院をされたのだ。

「2か月前に心臓の精密検査を行うために入院されたばかりでした。その後も症状が改善されなかったため、再びの入院となったのです。結果的には4日後の18日に無事退院されましたが、車で病院に駆けつけた美智子さまにとっても、その心中は決して穏やかとはいえないはずです」(宮内庁関係者)

 皇族方は夏、東京のお住まいを離れて静養されるのが恒例となっている。ご滞在先は御用邸のある葉山や須崎、那須のほか、軽井沢が定番だ。豊かな自然の中を散策したり、地元の人たちと交流されたりして、英気を養われる。退位された上皇ご夫妻も例外ではない。今年も7月下旬には、那須でのご静養が検討されていたという。

「実は、今年のご静養のスケジュールは異例ともいえるものでした。というのも、昨年までは先に上皇ご夫妻が那須に向かわれ、その後に天皇ご一家という順番が常だったのですが、今年は初めてその順序が逆転したのです。モンゴル訪問など、公務が立て込んでいた天皇皇后両陛下に早く休んでほしいという美智子さまの配慮だったのかもしれません。

 また、“もうあなたたちの時代なので私たちに気兼ねする必要はない”という思いが込められているようにも感じます」(皇室ジャーナリスト)

 しかし、天皇ご一家が那須でのご静養に向かわれる数日前、5月の精密検査で「無症候性心筋虚血」と診断され入院した上皇さまの再入院が決まったのだ。心臓病に詳しい東京医科大学名誉教授で信濃坂クリニック院長の高沢謙二さんが解説する。

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