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野球、サッカー、相撲、ゴルフなどのスポーツニュースを集めたページです。単に試合結果を紹介するのではなく、選手たちの人間関係やドラマの裏側を報じます。

投手転向が吉と出るのか……(時事通信フォト)
中日・根尾昂の投手転向 権藤博氏は「転向には賛成」だが起用法には異議アリ
 中日の立浪和義監督が4年目の根尾昂(22)を外野手から投手へ転向させる判断を下した。 プロ入り後に「投手→野手」の転向で成功したケースは少なくない。早稲田実業の王貞治(元巨人)、法政二の柴田勲(同)、報徳学園の金村義明(元近鉄ほか)はいずれも甲子園優勝投手だが、プロでは野手として開花した。だが、「野手→投手」の例は少ない。中日新聞関係者はこう言う。「地元・岐阜出身で、高校時代は大阪桐蔭で春夏連覇を経験したスターだけに、親会社の中日新聞でも販売拡大につながるとの期待は大きく、なんとか一軍で使おうとしたが結果が出なかった。投手挑戦は最終手段でしょう。150キロのストレートが注目されているが、どこまで通用するかはわかりません」 1961年に中日に入団して“伝説の大エース”として活躍した権藤博氏は、「投手・根尾を見てみたいので、転向には賛成」としながらも、球団の起用法には疑問を呈した。「私は入団当初から投手で起用すべきだと思っていました。甲子園の胴上げ投手ですから、プロでもまずピッチャーで勝負して、ダメなら野手を選択肢にすればよかった。それを野手としてあっちこっちやらせ、3年も経ってから投手というのはね……。もちろんまだ高校を卒業して4年ですから、活躍する可能性は大いにあると思います」 権藤氏自身は、入団から2年連続30勝以上をあげた後、故障もあって5年目に野手転向。しかし、打率は1~2割台で、8年目に投手に戻るも、そのオフに引退した。「僕の場合は故障でダメになったから野手をやっただけ。野手としての練習、投手としての練習に特に違いはないですよ。要はそこでの競争で勝ち残れるか。それだけです。 それにしても、立浪監督が根尾を一軍に帯同させ、中継ぎや代打で起用していくと言っているのは理解できませんね。二軍で3週間くらいはしっかりと投手として経験させ、それから一軍に上げるというのならまだわかるが、実績がないピッチャーを一軍で置いてどこで使うのでしょう」 中途半端な起用法では、かつて“多刀流”と言われた根尾の刀も、錆びてしまいはしないか。※週刊ポスト2022年7月1日号
2022.06.20 11:00
週刊ポスト
会見に臨んだメイウェザーと朝倉未来(写真/Getty=AFP=時事)
RIZINが9月にメイウェザーvs朝倉未来 フジテレビは「放送予定はありません」
 格闘技界でまたもビッグマッチが浮上した。6月14日、格闘技団体「RIZIN」がボクシング元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(45)と総合格闘家の朝倉未来(29)の対戦を発表した。9月に日本での開催を予定しているという。 この発表を受けて、ツイッターでは「メイウェザー」がトレンド入り。格闘技ファンからの期待が高まるが、RIZIN代表・榊原信行氏は会見で大会の放送についてこう話した。「今後の格闘技はネット配信の中でのビジネスモデルにするしかない。お金が、地上波の放映権がついてこられないので。この試合もPPV(料金を支払って視聴するシステム)で見てもらうイベントにしたい」 この榊原氏の発言について、スポーツ紙デスクは額面通りには受け取れなかったと話す。「ファイトマネー11億円と言われたメイウェザーvs那須川天心の一戦(2018年12月)は、フジテレビが独占でオンエアして、視聴率12.2%と同時間帯で民放トップを記録した。地上波の影響力は大きく、RIZINも放送したかったはず。フジ側の“脱RIZIN”の姿勢も無視できない要素だったのではないか」 本誌・週刊ポスト5月9日発売号で、榊原氏がRIZIN関係者と暴力団の交際を認めたとされる音声が流出し、その音声をめぐって金銭トラブルになっていることを報じた。続く5月16日発売号では榊原氏がインタビューに応じ、「反社会的勢力との交際はない」と疑惑を否定した。 その後、フジは榊原氏が実行委員を務める格闘技イベント「THE MATCH」(6月19日)の放送を見送ることを発表。榊原氏は会見で、「明確なものはない」としつつ、本誌記事が理由のひとつではないかと推察した。 スポーツ中継に携わるキー局幹部が語る「メイウェザーvs朝倉ほどのビッグマッチをオンエアしないとなれば、フジはいよいよRIZINの大会全般から手を引いたとみるのが自然です」 フジに今後のRIZIN大会のオンエアについて聞くと、「放送の予定はございません」(広報部)とのことだった。 両者が歩み寄ることはもうないのか。※週刊ポスト2022年7月1日号
2022.06.20 07:00
週刊ポスト
投手転向が吉と出るのか……(時事通信フォト)
伸び悩む根尾昂、高橋周平、堂上直倫……中日はなぜ「有望な若手野手」が育たないのか
 中日・根尾昂がリーグ戦再開の6月17日から投手登録に変更となったことが、大きな反響を呼んでいる。ドラフトで4球団が競合した甲子園の星がプロの壁に苦しんでいるが、中日にはほかにも高校時代に名を馳せたものの、ファンの期待に応えられていない選手が多い。 根尾が投手として大きな可能性を秘めているからこそ、立浪和義監督が野手からの転向を決断したことは間違いない。大阪桐蔭では遊撃と投手の「二刀流」で2年春、3年春、3年夏と3度の全国制覇に大きく貢献。春のセンバツ大会では史上初の2年連続優勝投手に輝いている。 最速150キロの直球、スライダーで相手打者を抑え、巧みなバットコントールに加えて高校通算32本塁打とパンチ力もある。プロでも「二刀流」で挑戦するか注目されたが、野手一本で勝負することを決断する。アマチュア野球担当のスポーツ紙記者は複雑な表情で振り返る。「二刀流で注目されましたが、根尾は高校時代に遊撃の守備に専念して練習を積んできたわけではないので、腰高やフットワークなど守備を鍛え直す必要があった。打撃も速い球への対応力が高校時代から課題とされていた。器用なタイプではないので、才能を引き出せるかは指導者や環境が重要なポイントだった。 ドラフト1位で中日、日本ハム、ヤクルト、巨人が競合して中日が当たりくじを引いたわけですが、正直大丈夫かな? と思いました。高卒の野手で大成した選手が近年出てきていなったからです。大谷翔平という二刀流での成功例がある日本ハム、名遊撃手の宮本慎也氏がコーチを務めていたヤクルトで守備を徹底的に磨いたほうが良かったかなと……。抽選なのでどうにもできないタラレバですけどね」 根尾は1年目からファームで目立った成績を残さないまま、年月が過ぎていく。3年目の昨季は「8番・左翼」で自身初の開幕スタメン出場を飾ったが、72試合出場で打率.178、1本塁打、16打点に終わった。「打撃フォームがコロコロ変わる」と継続性の無さを指摘する声も聞かれた。今年は立浪監督の意向で外野一本で勝負することに。だが、その方針はシーズンに入るとアッサリ覆された。5月に京田陽太が攻守で精彩を欠きファーム降格した事態を受けて遊撃に再コンバートされるもスタメン出場の機会はなく、外野を守り、さらには投手デビューを飾って騒がれた。「中日は根尾をどう育てたいのか理解できない」と他球団の編成は首をかしげていた。そして、投手登録となった後も今季は野手との「二刀流」を継続するという。 遊撃の定位置をつかめなかった原因が、根尾自身にあることは間違いない。ただ、ドラフトで注目された高卒野手たちが中日に入団すると、才能を開花できず伸び悩んできたことも事実だ。 高橋周平は東海大甲府で高校通算71本塁打をマークし、ドラフト1位で3球団が競合。高校ナンバーワンスラッガーは将来を嘱望されたが、試行錯誤を繰り返し、規定打席に初めて到達したのはプロ7年目の2018年だった。このシーズンは11本塁打をマークしたが、その後はミート重視のコンパクトな打法になり、2020年は打率.305、7本塁打を記録している。だが、昨年の打撃不振に続いて今季も打率.238、1本塁打、7打点と「特徴のない選手」になってしまっている。 また、根尾の大阪桐蔭の先輩・平田良介も1年秋から4番を打ち、高校通算70本塁打と豪快なスイングが持ち味だった。ドラフト1位で指名した当時の落合博満監督は「あれだけ振れる選手はそうはいない。鍛えれば俺以上の打者になる」と絶賛していた。だが、プロ入り後は中距離打者としてレギュラーをつかむ。2018年に打率.329をマーク。一方で本塁打は2013年の15本が最多で、2017年以降、2桁本塁打はない。ケガや病気(異型狭心症)で離脱したこともあって出場機会は減っていき、今季は打率.200、0本塁打、3打点だ。 堂上直倫も「超高校級スラッガー」として注目された逸材だった。愛工大名電で甲子園に3度出場し、甲子園での通算打率は.480。高校通算55本塁打を記録した。2006年高校生ドラフト1位で中日、阪神、巨人の3球団が競合。抽選を外した巨人の「外れ1位」が同学年の坂本勇人だった。坂本が右打者最速でプロ通算2000安打に到達したのに対し、堂上が規定打席に到達したシーズンは2016年のみ。2019年の12本塁打が自己最多で、いまは内野ならどこでも守れるユーテリティープレーヤーとして活路を見出している。 長年、中日を取材していたスポーツ紙の遊軍記者は、こう振り返る。「平田も堂上も入団時は打球が凄かった。精度は高くなかったけど豪快なスイングでスタンドに突き刺さるような打球で。(高橋)周平もプロ初アーチは京セラドームで逆方向の左翼席に叩き込んでいます。持っている資質を考えれば20本塁打は軽く打てるはず。広いナゴヤドームが本拠地なのでホームランバッターを育てるのが難しいという事情はあると思いますが、アマチュア時代に長距離砲で鳴らした選手が、中日に入るとこじんまりしたタイプになってしまう。中距離打者を目指すのが悪いわけではないが、ファームの試合を見ても、スイングが小さく当てにいくような選手が多い。相手バッテリーからすると怖さがないんですよね。強打者が次々に台頭している西武を見ると、若手の時から空振りを恐れずガンガン振っている。もちろん、ただ大振りしているのではなく、首脳陣が理になかったフォームでフルスイングするように指導している。選手の資質の問題で片付けるのではなく、中日は打者の育成方針を見直す必要があると思います」 低迷期が続いている中日は、立浪監督が就任した今年も最下位に沈んでいる。石川昂弥、大卒ルーキーのブライト健太、鵜飼航丞と将来が楽しみなスラッガーがそろっているだけに、育成手腕が問われる。
2022.06.18 11:00
NEWSポストセブン
ジョッキーにとって意味のある時間「返し馬」 その前に調教師が伝えること
ジョッキーにとって意味のある時間「返し馬」 その前に調教師が伝えること
 1987年の騎手デビューから34年間にわたり国内外で活躍した名手・蛯名正義氏が、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。蛯名氏の週刊ポスト連載『エビショー厩舎』から、「返し馬」についてお届けする。 * * *「返し馬」というのは、本馬場に入場してきた馬がコースを走るウォーミングアップのこと。それまでパドックを常歩で周回していた馬が本馬場を走るこの時間は、ジョッキーにとってとても意味のある時間です。 騎乗したことがある馬だったら、その時とくらべてどうかと考えます。以前好走したならば、この前はどっしり落ち着いていたけれど、今日はちょっとイライラしているなあとか、逆に凡走したなら、この前より走り方がだいぶスムーズになったなとか。 テン乗り(初騎乗)の時は、返し馬でその馬の情報を確認します。調教師にクセを聞いたりVTRを観たりしているけれど、実際に馬の背でそれを確かめるわけです。 ちょっと反応が鈍いと聞いていたなら、馬場に入って強めに追ってみる。ジョッキーの意に反して行きたがってしまう掛かりグセがあると言われたら、どの程度なのか馬の様子を確かめてみるかもしれない。なるほど内にもたれ気味だなあとか、逆に我慢できているので、タメればいい脚を使いそうだとか、とにかくその馬の特徴を掴もうとする。どんな返し馬をしているにせよ、ジョッキーは、その馬の情報を返し馬の中で掴もうとしているんです。 たとえば他の馬が走り出したのに、なかなかゴーサインを出さないで誘導馬の後ろを歩いている(歩かせている)馬は、他の馬に合わせて走らせると掛かってしまう可能性があるか、ほかの馬を気にするタイプなのかもしれない。 口を割ってジョッキーが立ち上がらんばかりにして抑えている返し馬を見ますが、もちろんいいことではない。ただし、それによってジョッキーが「なるほどこういう馬か」と確認できたかもしれない。そういう性質はスタッフが「怖がりなところがあるので」とか「他馬を気にするので」とか新聞でコメントしているかもしれません。逆にいかにも気持ちよさそうに走っている馬はジョッキーが何度か乗っていて「手の内に入れている」ということなのでしょう。 調教師からは返し馬についての指示はあまりないけれど、ちょっと固めなので長くやってほぐしてほしいとか、引っ掛かるので軽く、あるいは気合が足りないから強めにといったことを言われることはありました。 僕も調教師として細かい指示は出しませんけど、馬が変わってきたことを伝えることがあります。バニシングポイントが厩舎初勝利を挙げてくれた時もそうでした。横山武史騎手は前に乗った時7着で、あまりいいイメージを持っていなかったはず。だから、今回はよくなっているよ、自信を持って乗ってくれていいと伝えました。彼は返し馬でそれを確かめてじっくり足をタメ、直線で前を捉える好騎乗につながったのだと思います。 今月から2歳新馬戦が始まりました。返し馬では一斉に走り出すので目移りしてしまうかもしれませんが、気持ちよさそうに走っている馬がいたら、その結果を確認してみるのもいいのではないでしょうか。【プロフィール】蛯名正義(えびな・まさよし)/1987年の騎手デビューから34年間でJRA重賞はGI26勝を含む129勝、通算2541勝。エルコンドルパサーとナカヤマフェスタでフランス凱旋門賞2着など海外でも活躍、2010年にはアパパネで牝馬三冠も達成した。2021年2月で騎手を引退、2022年3月に52歳の新人調教師として再スタートした。※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.18 07:00
週刊ポスト
中日・根尾昂にも期待高まる 阪神・遠山奬志の“投手再転向”はなぜ成功したか
中日・根尾昂にも期待高まる 阪神・遠山奬志の“投手再転向”はなぜ成功したか
 中日・根尾昂の投手転向が話題を呼んでいる。根尾は大阪桐蔭高校で2年の春から4季連続甲子園に出場し、3年の春には優勝投手になった。2018年のドラフト1位で中日に入団した後は野手一本で臨んできたが、レギュラーには近づけず。今年就任した立浪和義監督の意向もあって、今回の投手転向となった。異例の配置転換に批判の声も多いが、こんな見方もある。「まだ22歳ですし、150キロを投げられるわけですから投手として大成する可能性は十分にありますよ。『今回挑戦するなら、最初からピッチャーで行けば良かった』という声もありますが、この3年間は肩や肘を休める意味で大きかった。最近の甲子園の優勝投手は昔と比べれば、球数は少なくなっています。そうはいっても、2018年春のセンバツ覇者である根尾は3回戦から決勝戦までの5日間で3試合に登板し、392球を投げています」(プロ野球担当記者。以下同) 当時の記録を見ると、根尾は3月31日の明秀学園日立との3回戦で153球完投、4月3日の三重との準決勝では5回からマウンドに上がって延長12回まで投げ切って99球、4月4日の智弁和歌山との決勝戦では140球完投という成績だった。「昭和の高校野球と比較すれば、そこまで球数が多いように見えないかもしれないが、酷使に変わりはない。今のプロ野球は中6日100球以内が主流ですからね。連投して233球は、やはり高校生にとって負担は大きいでしょう。当然、甲子園以外の対外試合や練習でも相当な球数を放っている。確実に投手としての蓄積疲労はあったはずです」“松井キラー”としてカムバック賞 根尾のように打者から投手に転身した最近の例では、遠山奬志(阪神→ロッテ→阪神)がいる。高卒1年目の1986年に8勝を挙げた遠山は翌年以降、毎年のように肩痛や肘痛を繰り返し、1990年オフにロッテにトレード。それでも投手として再起できず、移籍5年目の1995年に外野手に転向。翌年にイースタン・リーグで最多安打を放ったが、一軍での出場機会はほとんどなく、1997年に解雇された。 そのオフ、打者として古巣・阪神の入団テストを受けたが、首脳陣の意向で投手として採用に至った。そして、野村克也監督が就任した1999年からチームに欠かせない中継ぎとして、3年連続50試合以上に登板。巨人の松井秀喜を徹底的に抑えて“松井キラー”と呼ばれ、1999年にはカムバック賞を受賞した。「遠山が投手として復活できた要因としては、3年間、肩や肘を休められたことが大きい。2年目からずっと痛みを抱えたまま投げていたため、結果が出なかった。野村監督の勧めでサイドスローにしたことも大きなポイントですが、肩や肘の痛みが取れなければ3年連続50試合以上も投げられません。 あとは野手経験があったことも、その後の投手転向に大きなプラスになったでしょう。途中で遠山が一塁を守る“遠山→葛西稔→遠山”というワンポイントずつの継投も、遠山が野手をしていたからできた。投手に再転向した時、遠回りに見えた打者の経験が全て生きた。だから、根尾が打者として働いたこの3年間も決して無駄じゃないと思いますよ」 潜在能力ピカイチの根尾はいずれ、批判の声を封じ込める投球を見せられるか。期待してもよいのではないだろうか。
2022.06.16 16:00
NEWSポストセブン
1年で大きく体つきが変わった石川
元DeNA石川雄洋、アメフト転向して1年 左手骨折、練習中に嘔吐の「想像絶する日々」
 短く刈り込んだ髪型に精悍な表情。元DeNA・石川雄洋(35)の身体は厚みが増し、首や腕が一目で分かるほど太くなっていた。「1年前にDeNAで引退セレモニーをやった時が体重77キロ、体脂肪14%だったんですが、今は83キロに増えて体脂肪は10%を切るぐらいですね。ベンチプレスはマックスで70キロだったのが115キロ上がるようになりました。毎日のトレーニングは……メチャメチャ辛いですよ」と笑った。  横浜一筋で16年間プレーして通算1003安打を放った石川雄洋。抜群の身体能力を生かし俊足巧打の内野手として活躍した。2020年限りでDeNAを退団すると、「第2の人生」で選んだ道はアメリカンフットボール。前代未聞の決断に驚きの声が上がったが、石川は本気だった。社会人フットボールリーグXリーグのノジマ相模原ライズに加入。小学校から野球一筋でアメフトの競技歴はない。未知の挑戦は想像を絶する厳しさだった。「野球は筋肉を維持するトレーニングに重点を置いていましたが、アメフトは相手とぶつかるコンタクトスポーツなので筋肉を大きくしなきゃいけない。身体を根本から作り直すことが必要でした。前腿やふくらはぎの筋肉など今まであまり使っていなかった部分を鍛えないと、相手に弾き飛ばされる。個別で週に3日トレーニングを行なうんですけど、『こんなの無理だろ』って重量を持ち上げる時、酸欠になって頭がクラクラする。終わった後は起き上がれないほど辛い。正直、最初は凄い世界に来たなと思いました」 石川のポジションはワイドレシーバー(WR)。クォーターバック(QB)のパスを捕球する「パスオフェンスの主役」と呼ばれるポジションだ。相手ディフェンスのマークを振り切るスピード、守備網を潜り抜けるパスルートを走る能力、空中戦の競り合いを制する跳躍力、球際の強さなどが求められる。 ノジマ相模原ライズは練習生を含めて69人の選手が在籍している。選手は平日一般企業で働いた後に個別のトレーニングに打ち込み、土日に全体練習が行われる。石川の現在の収入は野球の解説業やメディア出演料などで、ノジマ相模原ライズは無給でプレーしている。貯金を切り崩し、アメフトに打ち込む日々だ。1か月後に36歳を迎える石川はチームで上から3番目の年齢。一回り年下の選手たちとのトレーニングで経験の差を痛感させられるという。「瞬発系や短距離のダッシュではまだまだ負けていないと思います。でも他の選手たちは何年も競技をやっている中で、僕は1年弱。時間が経つにつれてプレーの技術など差を痛感します。覚えなければいけないことが多くて、いくら時間があっても足りない」 言葉だけ聞くと悲壮感が漂うが、石川は楽しそうに話す。「今の状況がベイスターズに入って若手だった時と似ているんですよ。一番下手くそだけど、はい上がるしかない。もう根性ですよ。野球をしていた時もセンスで勝負してきた人間じゃないんで」 石川が横浜(現DeNA)に2004年ドラフト6位で入団した時、石井琢朗(現DeNA一軍野手総合コーチ)という球界を代表する名ショートがいた。子供の頃から見ていた憧れの選手と同じユニフォームを着てプレーすることで、その凄さを痛感させられた。攻守で見せる圧倒的な技術に「プロでやっていけない」と絶望感を味わった。同期入団の藤田一也も「ハマの牛若丸」と呼ばれる守備の名手だった。石川はプロで生き残るため、レギュラーを奪い取るために死に物狂いでプレーした。猛練習で意識が飛んだ時もあったが、負けず嫌いな男は倒れても立ち上がる。骨折しても試合に出続けた。内野のレギュラーをつかむと、DeNAで初代主将を務め、15年間のプロ野球人生で通算1003安打を積み重ねた。 ノジマ相模原ライズでも、歯を食いしばりトレーニングに没頭する。ボールをキャッチする際に左手の中指を骨折したことも。ヘルメットとフェイスマスク、ショルダーなどの総重量は8キロあまり。30度を超える炎天下で防具を続けて走り続けた際は、気分が悪くなり嘔吐。そのまま倒れた。熱中症だった。 鍛えるのは肉体だけではない。アメフトは「頭脳のスポーツ」と呼ばれる。情報分析や戦略が重要なウェートを占め、相手チームと緻密な頭脳戦が繰り広げられる。状況が目まぐるしく変わるため、試合中もプレーごとに作戦会議(ハドル)を開く。石川も100種類以上のサインを頭に叩き込み、動きの精度を上げることに集中している。できなかったことができると楽しい 日常生活でもYouTubeなどでアメフトの試合動画を見て研究する。石川はプロ野球の現役時代から世界最高峰のNFLの試合をよく見ていた。優勝決定戦のスーパーボウルは毎年欠かさずチェック。試合について熱く語っていた姿が思い出される。「興味を持ちだしたのは横浜高校の時ですね。アメフト部に仲が良い友達がいて、高3の時に関東大会出場を決めた県の秋季大会準決勝を見に行ったんです。大雨だったんですけどユニフォームを泥だらけにして、勝った時に選手たちが泣いていた。それを見て感動しました。アメフトって凄いなって。もちろん野球をやっていたので、当時はアメフトの選手になるなんて想像もできなかったですけどね」 人生は不思議なものだ。プロ野球選手としてのキャリアを終え、17年の月日を経てアメフトに挑戦している。横浜高の同級生でアメフト部だった数田良仁は日体大を経て、社会人フットボールリーグXリーグの富士通フロンティアーズで史上初の3連覇(2017~2019年)に貢献している。石川がアメフトに挑戦した際、「高校から15年以上経ったのか。やっとアメフト始めるのね」と数田からLINEが送られてきたという。 X1リーグは9月に開幕する。昨年までの8チームから新たに4チームが加わり、12チームが2つのディビジョンに分かれて、総当たり戦で5試合を戦う。各ディビジョンの上位4チームがポストシーズンに進出し、計8チームによるトーナメントで優勝を決める。昨年のノジマ相模原ライズは8チームの総当たり戦で5位とポストシーズンに進出できず、悔しい結果に終わった。 石川は7試合中4試合でベンチ入り。3試合に出場した。チームに合流して2か月あまりの準備期間しかなかったにもかかわらず、デビュー戦となった9月4日の開幕戦・富士通フロンティアーズ戦に途中出場すると、24ヤードのパスを見事キャッチ。相手のディフェンス陣が背後からチャージを仕掛けてきたが、見事なボディコントロールでボールを捕球した。記録に残る大きな一歩を刻んだ。 もちろん、結果に満足しているわけではない。アメフト挑戦2年目の今季。大きな目標はタッチダウンを決めることだ。「イメージしていたスペースに走り込めたり、急スピードから止まって切り返して守備の選手を振り切ったり、できないことができるようになると手応えを感じるし楽しい。でも、僕は凄くないです。平日働きながらアメフトに打ち込んでいる他の選手たちの方が凄いですよ。みんなで喜びたいので日本一になりたいですね」 プロ野球選手の時は飲食店で美味しい料理を食べたり、ショッピングに出掛けてリフレッシュしていた。だが、今は違う。「コロナ禍ということもありますが、外食に行かなくなりましたね。お酒もほとんど飲まなくなった。洋服も全然買わない。家とトレーニング施設を往復する毎日です。基本的にアメフト以外にお金を使わない。年をとったからかも(笑)」 真っ黒に日焼けした顔がほころぶ。心なしか若返ったように見える。石川はアメフトに夢中だ。■取材/文:平尾類(フリーライター)
2022.06.16 16:00
NEWSポストセブン
突然の根尾の投手転向決断に驚きの声が広がった(時事通信フォト)
中日・根尾は一軍敗戦処理で起用の方針 「立浪監督の覚悟が見えない」と疑問の声も
 中日の立浪和義監督が根尾昂を投手登録に変更する考えを明かし、反響を呼んでいる。4年目の根尾は開幕当初は外野で起用されていたが、シーズン途中で遊撃手のレギュラーだった京田陽太が攻守に精彩を欠き二軍に降格したことで、遊撃手にコンバートされた。しかし、どちらのポジションでもレギュラーを奪うには至らず、交流戦では主に代打や守備固めで起用される日々が続いてきた。スポーツ紙デスクは立浪監督の決断に理解を示す。「俊足と肩は一軍でも十分に通用するレベルですが、肝心の打撃は石川昂弥、鵜飼航丞、ブライト健太ら後輩の若手選手に後塵を期している。根尾もヒットが出ていないわけではないですが、一二塁間を抜いた当たりがほとんどで右中間を抜くような強い打球が見られない。このまま野手で代打や守備固めのような“便利屋”扱いが続くより、投手としての伸びしろに賭けるという立浪監督の考えは理解出来ます」 今季に投手デビューを飾った根尾は、一軍で大量得点差がついた2試合に登板している。5月21日の広島戦は1回1安打無失点の好投。5月29日の交流戦・オリックス戦では大阪桐蔭時代を含めて自己最速タイの150キロを計測。1回1安打無失点ときっちり抑えた。マウンド上では落ち着き払った表情で、走者を出しても動じない。たたずまい、投球フォーム、球質は「良い球を投げる野手」ではなく、本職の投手と見間違うほどだ。 しかし、中日番記者は立浪監督の方針について、疑問を呈する。「投手転向させるなら、まずは徹底的に投手用の身体を作り替えてからでしょう。いまは球速こそ出ているものの、上体の動きに頼っていて、下半身を使えていない印象。だから打者から空振りを奪えない。変化球も実戦レベルはスライダーのみ。それこそ今シーズンはずっと二軍で鍛え直すくらいの覚悟が必要でしょう。 しかし、立浪監督は根尾を一軍に帯同させたまま投手として起用する方針です。現状では勝ちパターンでは起用しにくいとも明かしていたため、根尾の登板機会は敗戦処理が中心になるでしょう。根尾は代打ではそれなりに結果を残していましたが、打率0割代にもかかわらず福留孝介が優先されたため、出場機会が減っていました。根尾を丁寧に扱いたいという立浪監督の考えは理解できますが、このままだと根尾を“客寄せパンダ”にしているのではないかと見られてもおかしくありません」 立浪監督の根尾の起用は二転三転してきた。昨年11月の監督就任時、「根尾は外野一本」と宣言した。ところが、開幕後にすぐに遊撃手に。そして、交流戦前に二軍で投手として起用されたときも、「(二軍監督が)気分転換で投げさせたと思う。基本的にはショートで行きます」と語っていたが、この発言からわずか1か月で今回の投手転向に至った。今度は逆に、「打つ方は気分転換に」なるという。「投手に転向するということは、肘や肩のケガのリスクがこれまで以上に跳ね上がることになる。自慢の肩にケガでもしようものなら、野手再転向という道も断たれます。文字通り、今回の決断は根尾の野球生命を賭けた勝負です。はたして立浪監督にそこまで責任を負える覚悟があるのか。正直、今回の会見ではそれが全く見えてこなかった。シーズン再開後、注意深く見ていきたいと思っています」(同前) 根尾昂という逸材をどう育てていくのが正解なのか。野球ファンは立浪監督のビジョンにも注目している。
2022.06.16 07:00
NEWSポストセブン
異例ずくめの船出?(時事通信フォト)
元横綱・稀勢の里 常識離れな「部屋開き」も、まだ続く“おかみさん隠し”
 異例ずくめの船出だ。元横綱・稀勢の里の二所ノ関親方は6月5日、出身地の茨城で「部屋開き」を行なった。サッカーのピッチに匹敵する1800坪の敷地に新設された部屋は、“常識”を覆す斬新なものとなった。「稽古土俵が2面あり、屋外にバスケの半面コートもある。米国のスポーツ選手がトレーニングに取り入れていることから設置したそうです」(担当記者) 国技館までの距離も常識外れ。最寄り駅は常磐線・ひたち野うしく駅で、両国まで乗り換え時間も含めて1時間20分かかる。「さらに異例なのは、部屋開きの写真におかみさんの姿がなかったことです」(協会関係者) 二所ノ関親方は5月場所前に6歳下の女性と結婚していたことが判明。「公表に際しても、“おかみは陰で支え、表に出る必要はないので”と写真提供は固辞された」(前出・担当記者)という。たしかに、部屋開きの集合写真を見ても姿がない。「実は、部屋開きの場にはおかみさんの姿があった。集合写真に入っているカットもあったが、親方からそうした写真は使わないようにとお達しがあったんです。記者たちも“おかみ隠し”の理由が分からず首を傾げていました」(同前) 当人は「強い横綱・大関を輩出したい」と抱負を語ったが、昇進で協会の使者を迎え入れる際には、力士の両脇に親方とおかみさんが座る。その時はどうなるのだろうか。 興味深い“前例”が北の湖元理事長の妻・とみ子さんだ。37年間にわたり表に出ずに親方を支え続けた。「北の湖は現役時代に後援者の紹介でとみ子さんと知り合った。披露宴こそ大々的に開かれたが、引退して部屋を興して以降、おかみとしては表に出ずに陰ながら部屋を支えました。ただし、とみ子さんは部屋の力士の勝ち越しを誰よりも喜び、“親方の横で大関や横綱の伝達式の使者を招きたい”と話していた」(ベテラン記者) 結局、北の湖部屋から大関・横綱は誕生しなかった。二所ノ関部屋のおかみさんが表舞台に立つかは、弟子の出世次第なのかもしれない。※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.15 11:00
週刊ポスト
突然の根尾の投手転向決断に驚きの声が広がった(時事通信フォト)
最下位・中日に空中分解の危機 二軍に配置転換の中村紀洋コーチに同情の声も
 中日がセ・リーグ最下位で苦しんでいる。新庄剛志監督率いる日本ハムに敵地・札幌ドームで同一カード3連敗。2試合連続今季12度目の零封負けで、借金は今季ワーストの8に膨らんだ。打線は22イニング連続無得点。5回の攻撃前には波留敏夫打撃コーチが「目覚ませもっと。いつまで甘えてやってんねん、野球。その気でやらんかいアホ」とベンチ前の円陣で激高した姿がテレビ中継に映し出された。このシーンについて、厳しい指摘も出ている。「波留さんは長年コーチをしてきて、選手の士気を上げるモチベーターとしての評価は高いが、打撃指導で実績を残しているわけではない。DeNAのコーチ時代は主力選手に『考えが合わないので見てもらわなくていいです』と言われたこともあった。貧打が深刻ないまの中日において、発破をかけるだけで何かが変わるとは思えない」(スポーツ紙デスク) 今年から「ミスタードラゴンズ」こと立浪和義監督が就任。12年ぶりの現場復帰に期待は大きかった。石川昂弥、岡林勇希、鵜飼航丞ら若手を積極的に起用。もちろんすぐに結果が出るほど甘い世界ではない。昨季はリーグワーストの405得点と貧打に苦しんだが、オフに新外国人を補強せず戦力的に厳しい中で戦っている。長期的ビジョンに立ち、失敗に目をつぶりながら我慢強く育てるしかないのだろう。 立浪監督はぬるま湯体質からの脱却を目指している。攻守で精彩を欠いていた正遊撃手の京田陽太に対し5月4日のDeNA戦で試合中に二軍降格を言い渡し、名古屋へ強制送還したことも話題を呼んだ。このチームに欠けているのが厳しさであると指摘する関係者は少なくない。だが、コーチ人事において、その厳しさが裏目に出ている面もあるのではないか。 立浪監督は、交流戦開幕前日の5月23日に中村紀洋打撃コーチと当時二軍だった波留打撃コーチの“配置転換”を断行している。元々、中村打撃コーチは立浪監督に請われる形で一軍のコーチングスタッフに入閣。石川の育成という大きな使命を託されていた。名古屋の放送関係者は中村コーチに同情的な見方をする。「ノリさん(中村コーチ)はやる気満々でしたよ。立浪監督のことは現役時代から慕っていたし、石川のことを『間違いなく将来の4番になれる』と太鼓判を押していた。石川だけでなく、根尾(昂)、鵜飼ら若手たちにも一生懸命に教えていた。ただ、石川がノリさんの教えるスタンスと自分の打撃理論が合わないと感じ、フォーム改造を断念した。もちろん石川にも考えあってのことでしょうが、フォームを改造してもそんなにすぐに結果につながるものではない。もう少し試してみてもよかったのではないか、とも思います。 京田についてもノリさんは『トリプルスリーを狙える』と素材を評価し、打撃フォームの改造に取り組みましたが、その後はフォームがコロコロ変わってしまった。選手が自主性をもって取り組むのは大切ですが、それで結果が出ていない。ノリさんは現役時代に素行不良と批判されることがありましたが、打撃理論に定評があり指導熱心だった。もったいないですよ。今回の配置転換にチーム内では同情の声が多いです」 コーチの配置転換も実らず、交流戦は7勝11敗で幕を閉じた。18試合で計45得点、1試合平均2.5得点と打線も湿ったままだ。「競争と言いながら、ベテランの福留孝介が打率0割4分3厘と結果が出ていないのに交流戦が終わるまで二軍に落とさなかった。根尾も外野から遊撃に再コンバートしたのにスタメンで1試合も使うことなく、投手で2試合登板させそのまま投手転向となった。どう育てたいのかビジョンが見えてこない。選手からも不満の声が漏れ始めた。同じ最下位でも若手が躍動している日本ハムがうらやましいですよ」(スポーツ紙記者) 最下位低迷で空中分解の危機が訪れている中日。強竜復活への道は、まだまだ険しいかもしれない。
2022.06.14 16:00
NEWSポストセブン
父と同じ4番ファースト(時事通信フォト)
清原和博氏の長男が「慶応4番」で新人戦に登場 スカウトが見た「プロへの課題」
 5月30日から始まった東京六大学野球のフレッシュトーナメント(新人戦)で、一際注目を集めた選手がいた。 清原和博氏の長男・清原正吾(2年・慶応大学)である。スポーツ紙アマチュア野球担当記者が語る。「父と同じ背番号5番をつけて『4番・一塁』で出場。清原氏は連日観戦に訪れ、正吾がヒットを放つとガッツポーズで喜んでいました。肝心の打撃は、12打数3安打3打点とまずまずでしたが、今年の新人戦の主役は清原氏と正吾でした」 新人戦の開催中、スポーツ紙は正吾の出場を大々的に報じ、スポニチのネット版が〈慶大清原Jr.が覚醒の兆し〉と題する記事を配信して、後に〈目覚めの兆し〉に修正する出来事もあった。 各紙で“清原”の文字が躍る一方で、記者たちの間ではこんな葛藤もあったという。別のスポーツ紙アマチュア野球担当記者が語る。「記者の間で大きな扱いにすべきか否かという話が出たんです。実力的にはまだこれからの選手で、あまり大きく報じすぎるとミスリードになるという意見があった。 正吾は小学生の時は軟式野球をやっていたが、中学ではバレーボール部、高校ではアメフト部でブランクがありますから。これだけ報じられたのに、記事内にスカウトのコメントがないのはプロレベルにはほど遠いからです」 そんな正吾について、ある在京球団スカウトは、「次の1年間がポイントになる」と語る。「体格も186センチ、90キロと親譲りだし、新人戦で大きなショートフライを打ち上げたが、あの高さは相当な力がないと上がらない。慶応の堀井哲也・監督は、この1年で中高時代のブランクは消えたとしている。3年生の春にリーグ戦に出場できるかどうかですね。今はつられて振っているボール球を見逃せるようになれば、期待できます」 出藍の誉れとなるか。※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.14 07:00
週刊ポスト
来年、再来年も見据えた起用法か(高卒3年目の山瀬慎之助。時事通信フォト)
巨人「交流戦負け越し」で過去優勝なし 補強に頼らないチーム作りは成功するか
 6月12日、プロ野球の交流戦は全日程を終了し、ヤクルトが14勝4敗で4年ぶり2度目の優勝を果たした。交流戦開始前、セ・リーグでヤクルトと首位を争っていた巨人(8勝10敗)、広島(5勝13敗)は共に負け越したため、1位・ヤクルトが2位・巨人に7.0ゲーム差、3位・広島に10.5ゲーム差をつけ、独走状態に入った。 2位巨人はここから巻き返しをはかりたいところだが、“不吉なデータ”もある。過去、「交流戦で勝ち越せなかった年は一度も優勝していない」のだ。「データはあくまでデータでしかない。とはいえ、今年の巨人が7ゲーム差をひっくり返すだけの力があるかと言えば、疑問です。しかも、昨年の前半戦独走していた阪神と違い、今年のヤクルトには地力がある。その上、高津臣吾監督が選手を上手に休ませながら起用しており、夏場に疲れが来ないように配慮している。巨人どうこうの前に、ヤクルトが急激な失速をすることは考えにくい」(プロ野球担当記者・以下同) 今年の巨人は開幕10試合を8勝2敗とロケットスタートを切り、4月終了時点で20勝11敗と首位に立っていた。4月までに堀田賢慎、戸田懐生、赤星優志、大勢、平内龍太、山崎伊織と6投手がプロ初勝利を挙げるなど、若手が台頭。打線も岡本和真が3、4月の月間MVPを受賞し、新外国人のポランコ、ウォーカーも結果を残すなど投打が噛み合っていた。 しかし、4月30日の阪神戦で主将の坂本勇人が右膝じん帯を損傷してから歯車が狂い始めた。5月4日の広島戦では、リーグ首位打者を走っていた吉川尚輝が死球を受けて戦線離脱。主力の2人を欠いたことで、岡本も連なるように不振に陥った。「坂本は開幕前にも故障しているし、12月で34歳を迎える。いつまでも坂本に頼っている場合にはいかないが、現実的には坂本がいないとチームの成績が落ちる。今までは戦力が足りないと見るや、シーズン中でもトレードや外国人獲得という補強で乗り切ってきたが、今年は若手を起用している。来年、再来年も見越した上での起用だと思います。巨人はフリーエージェント(FA)制度導入以降、FA補強がうまくいくかどうかがチームの成績に結び付いていました」“FA補強で強くなる”戦略からの転換 原辰徳監督は2006年の第2次政権誕生以降、通算13年間で8回のリーグ優勝を果たしている。その間、松本哲也や山口鉄也など育成から這い上がった若手もいたが、その栄光はFAなどの補強なしでは語れない。「2007年からの3連覇は小笠原道大(前・日本ハム)、ラミレス(前・ヤクルト)、クルーン(前・横浜)、2012年からの3連覇は村田修一(前・横浜)、杉内俊哉(前・ソフトバンク)、2019年からの2連覇は丸佳浩(前・広島)、炭谷銀仁朗(前・西武)の移籍がなければ実現しなかったでしょう。逆に昨年はFA加入の梶谷隆幸、井納翔一(ともに前・DeNA)が活躍できず、優勝できなかった。FA選手の出来不出来に、チームの成績は大きく左右されてきました。 しかも、ここ数年は他球団の大物はFA権を行使せずに、複数年契約を結んで残留している。この流れは加速していきそうです。そうなれば、今後の巨人は“FA補強で強くなる”という戦略を取れなくなる。原監督は時流を読んで、若手起用に舵を切っているのでしょう。今までなら、5月にファーストに高卒4年目の増田陸、6月にキャッチャーに高卒3年目の山瀬慎之助をスタメン起用するのは考えられない」 1993年オフにFAと逆指名ドラフト(2006年まで)が導入され、巨人はその恩恵にあずかってきた。1994年以降の1990年代は2回、2000年代は5回、2010年代は4回優勝を果たした。だが、2つの制度のなかった1980年代も3回優勝している。しかも、全てAクラスに入っていた。10年全て3位以上は2リーグ分裂以降の年代別で見ると、ドラフト制のなかった1950年代と1980年代しかない。「補強に頼らなくても、強いチームを作れる。1980年代の安定的な成績は、ベテランに差し掛かる選手のFA獲得よりも、若手を一人前に育てる方がチーム力の安定に繋がるという証拠でしょう。当時はほぼ10年間、一塁・中畑清、二塁・篠塚利夫、三塁・原辰徳、遊撃手・河埜和正(前半)、岡崎郁(後半)でしたから。 その陣形が崩れた1989年は、緒方耕一や川相昌弘などが台頭して日本一になった。この時の主力は現在の原監督であり、桑田真澄投手コーチです。2人は、当時の藤田元司監督を師と仰いでいる。原監督はFA補強で優勝を勝ち取った面もありますが、坂本のように若手を育てた経験もたくさんある。今年、若手投手陣がたくさん出てきているのは桑田コーチの指導の賜物でしょう」 巨人ファンはどんな補強をしてでも勝利を見たいと思われがちだが、生え抜きのスターが育っての優勝を見たいというファンもたくさんいるだろう。「原監督はキャンプの時から『力が同じなら若手を使う』と明言しており、今年は数年後に黄金時代を築くための“育成年”とある程度、覚悟していたと思いますよ。楽天との最後の交流戦(6月12日)でも、外国人のウィーラーではなく25歳の八百板卓丸を先発で使いましたしね。その日のスタメンである増田陸、山瀬、八百板は3人とも開幕の時は二軍です。今までの原采配では見られなかった起用法ですよ」 FAで有望な選手を獲得できなくなった巨人。まだ優勝を諦めるには早いが、今季は育成にも力を入れ、来年、再来年以降も視野に入れて戦っているようだ。
2022.06.13 16:00
NEWSポストセブン
羽生選手が即興のパフォーマンスで観客を楽しませるサプライズ(時事通信フォト)
エンターテイナー羽生結弦 アイスショーで見せたアドリブ「スーパーゆづタイム」
 6月4日に開催されたアイスショー「ファンタジー・オン・アイス」(以下FaOI)の名古屋公演でのこと。黒いパンツに黒のラメ入りジャケットを着た羽生結弦(27才)が、おどけたような表情で、両手を振りながらリンクの上を跳ねるように歩いたかと思うと、ジャケットをはだけて両肩を出し、ノースリーブのシャツから素肌を見せるセクシーなスタイルで、リンクを駆けまわる。 極め付きは、両肩をはだけたまま背中を大きく反り返らせ、鍛え上げられた腹筋を見せる。そのまま右手をぐっと後ろに反らせ、膝でズサーッと滑り寄ると、観客は息をのんだ──。 5月27日から千葉・幕張でスタートした「FaOI」は舞台を次の場所に移した。「今回、幕張、名古屋、神戸、静岡とすべての公演に参加する羽生選手は、一度地元の仙台に戻って休養した後、万全の体調で名古屋入りしたそうです」(フィギュアスケート関係者) プログラムには書かれていない冒頭の羽生の演技はすべてがアドリブだったという。観客のひとりが興奮しながらこう振り返る。「“事件”は出演者全員が勢揃いしたオープニングの後に起きました。ほかのみんなが退場して会場の照明が落とされた後、なぜかユヅくんひとりがリンクに残り、膝をついて氷を手で触っている。 その場でピョンピョン跳ね、両手を顔の前で合わせて『お願い』のようなポーズをしたと思うと、整氷スタッフが急いで駆け寄ってきました。どうやらリンクに穴が開いているのにユヅくんが気づいたみたい。それから彼にスポットライトが当てられて、感動のパフォーマンスが始まったんです」 会場に「氷に不具合が見つかりましたので整氷作業に入ります。いましばらくお待ちください」のアナウンスが流れる。 その瞬間、羽生が滑り出したのだ。退屈なはずの整氷タイムは、羽生の機転により、「至福のスーパーゆづタイム」に変わった。「氷に穴が開くのはよくあることではあるけれど、整氷を待つ時間は、競技でもショーでも手持ち無沙汰な時間になってしまう。それをアドリブで大きなプラスに変えた羽生選手の判断の素晴らしさに感動しました。即興のパフォーマンスも観客のハートを鷲掴みにする見事なもので、“引き出し”の多さは本当にすごいと思います」(前出・フィギュアスケート関係者) 今年2月、北京五輪のショートプログラムでは、冒頭の4回転サルコーを踏み切ろうとした際に、スケート靴のエッジがリンクに開いた穴にひっかかる不運に見舞われた羽生。直後のインタビューでは、「(氷に)ちょっと嫌われたな」と苦笑いするしかなかった。「結果、北京五輪ではメダルを逃しましたが、彼の氷を愛する心、スケートを愛する心は変わるどころか、ますます深まっている。いまの彼の演技からは、リンクに立てる喜びと『ファンを幸せにしたい』という思いがひしひしと伝わってきます」(別のフィギュアスケート関係者) 即興演技の舞台となった名古屋は、羽生のお気に入りの場所の1つのようだ。「地元のテレビ局のインタビューでは、『名古屋といえば?』の質問に『手羽先ですね』と即答。隣の三重県にある伊勢神宮が大好きで、『あそこで味わった空気は二度と忘れないなと思った記憶があります。また行きたいな』とも語っていました」(名古屋のイベント関係者) FaOIも後半戦に突入し、残すところ神戸、静岡での6公演。今後も、「エンターテイナー・ゆづ」からますます目が離せない。※女性セブン2022年6月23日号
2022.06.12 07:00
女性セブン
ナニワのアクティビストたちの評価は?(時事通信フォト)
阪神・矢野監督への不満が爆発か 球団人事に影響する阪急阪神HD“物言う株主”
「6月中旬まではなんとかAクラスで優勝争いをしてもらいたい」──球団幹部がそんなふうに祈りながら開幕を迎える球団が、阪神タイガースだ。 6月は親会社・阪急阪神ホールディングス(HD)の株主総会があるからだ。今季は開幕9連敗という最悪の船出となり、Aクラスなどとても望めないなかで6月15日の株主総会を迎える。 矢野燿大監督は開幕前に今季限りの退任を表明しているが、株主からは“監督人事”を巡る要求が飛び出しそうだ。デイリースポーツ元編集局長の平井隆司氏はこう言う。「阪急阪神HDの株主総会では、タイガースの調子がよければエールが飛び、最下位だと監督解任を求める声が飛ぶのがお約束です。金本知憲監督の3年目だった2018年の総会では、チームは2位だったが首位・広島が独走してあとはダンゴ状態だったことに加え、交流戦11位という失速や高額年俸の新外国人・ロサリオが不振に喘いでいたために金本批判が続出。あまりにタイガース関連の質問が続いて、“もう阪神の質問はやめろや~”と他の株主からツッコミの野次が飛ぶほどでした」 もはや何の集まりか分からない気もするが、結果的に同年の阪神は最下位に終わり、2020年まで続投予定とされた金本監督は電撃解任された。阪神を愛する“物言う株主”の影響力は小さくない。「関係者の間では2011年の真弓(明信)監督、2015年の和田(豊)監督、2018年の金本監督の3人は“株主にクビを取られた”と言われているほどです。総会対策として新外国人の獲得が検討されたり、会社サイドは大真面目なようです」(平井氏) 今回は矢野監督の後任を巡る意見が多くなるという見方もある。在阪スポーツ紙デスクが言う。「根強い人気がある岡田(彰布)氏や報道で取り沙汰される落合(博満)氏の名前が出そうです。株主の発言の注目度は高く、和田監督時代の2015年に総会で“惜しまれながら辞めた岡田さんを来シーズンの監督に”といった質問が出て、同年オフに岡田氏は監督就任依頼の電話を待っていたという逸話もある(結果は金本氏が就任)。株主の強い要求があれば、“大穴”と見られる落合監督誕生の可能性も高まるのでは」 ハゲタカ外資よりトラ党株主のほうが凄い?※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.11 16:00
週刊ポスト
「落合博満以来の逸材」の呼び声高いDeNA・牧秀悟(時事通信フォト)
三冠王候補のDeNA牧秀悟 「落合以来の逸材」でもメディアが全然取り上げないワケ
 いま最も三冠王に近いDeNA・牧秀悟(24)。6月6日時点で打率3割3分3厘、15本塁打、46打点の成績を残し、打率、打点はリーグトップ、本塁打も岡本和真(巨人)を2本差で追いかける。「落合博満以来の逸材」の呼び声高いが、牧の知名度はなかなか世間に浸透していないのが実情だ。「命がけ」のパフォーマンスで当時の閑古鳥が鳴く横浜スタジアムをファンで埋めた元監督・中畑清氏は「売って売って、売りまくるべき」と説く。しかし、「そもそも横浜という球団はどうしても目立ちにくい」とスポーツ紙の編集委員は話す。「巨人や阪神は複数の担当記者がついていますが、DeNAは1人のみです。ソフトバンクや日本ハムは地元の地方版で大きく取り上げられますが、DeNAは関東圏内に本拠地を置く球団なので、巨人や首位を走るヤクルトの前にかすんでしまう。 地域密着で活路を見出した日本ハムやかつての南海などのパ・リーグ球団を見習って、DeNAも新潟を本拠地にするという話が根強くありますが、出ては消えてを繰り返しています」 ダンプの愛称で阪神、大洋でプレーした辻恭彦氏も、横浜を「首都圏のセ・リーグ球団なのに注目されない」と話す。「牧は巨人や阪神でプレーしていれば相当騒がれていると思いますね。DeNAはスカウトの眼力がよくて、僕が横浜でファームのコーチをやっていた頃にも、谷繁(元信)や佐々木(主浩)などいい選手がどんどん入ってきましたが、なかなか全国区になれず、メジャーやFAで他球団に移籍して初めて話題になる。監督やコーチが宣伝しすぎるとプレッシャーでしぼんでいくことも多いので注意しないといけないですが、牧はスランプのないタイプですから、もっとアピールしてもいいとは思うんですが……」 大洋一筋の元エース・平松政次氏は、内角に鋭く切れ込む“カミソリシュート”を武器に通算201勝をマークし“長嶋キラー”としても知られたが、「全国区になるには巨人戦で投げて勝つしかなかった」と振り返る。「僕の現役時代はテレビやラジオ、新聞も巨人戦しか露出しないわけですからね。特に王(貞治)さん、長嶋さんとの対戦が名前を売る一番のチャンス。後楽園で(巨人戦に)勝って銀座に行くのが目標だったんですよ。当時は巨人が勝った、負けたというのをママもホステスもみんな知っていたから、巨人戦で勝つとモテモテだった(笑)。 打者はピッチャーと違って、『試合を決める一打』を打つチャンスが回ってくるかどうかもわからない。相当活躍しないと厳しいですよ」 西武、中日、ダイエーでエースとして活躍し、引退後は横浜などで投手コーチを務めた杉本正氏は、知名度を上げるための「パフォーマンスの重要性」を語る。「ソフトバンクの柳田(悠岐)や西武の山川(穂高)は、ど派手なホームランを打ち込むのでインパクトが大きいんですよ。対照的に牧は中距離ヒッタータイプだし、性格的にも自分をアピールするより職人技を見せたいという独特の雰囲気を持っている。 お決まりのパフォーマンスを考えてもいいかもしれない。山川の“ドスコイ”やソフトバンク・松田(宣浩)の“熱男”みたいに定番となれば、テレビカメラもそこまで追う。夜のニュースでも拾ってもらえます。 牧はそういったことを照れてできないタイプだけど、プロ野球選手は目立ってなんぼだと割り切ってやればいいと思う」 牧は長野県出身。松本一高で2年夏、3年夏は県大会初戦で敗退と甲子園に出場経験がない。優等生であることでも知られ、期待がかかる三冠王についても「まだシーズン中盤ですから、いまは特に意識していません。ほんとにチームのためにやるだけ」と控えめだ。「マイペースでふてぶてしい佐藤輝、『サイン盗み騒動』で矢野燿大監督に立ち向かったヤクルト・村上(宗隆)と対照的に、牧は謙虚で仕事人のイメージが強い。メディアがキャラを固定できていない部分があります」(スポーツ紙編集委員)※週刊ポスト2022年6月24日号
2022.06.11 11:00
週刊ポスト
中田翔のプロ野球人生にとって大きな正念場に(時事通信フォト)
2軍降格の巨人・中田翔は不調ではない? 「原辰徳監督の求めるスタイルに合わない」の指摘
 ファームで調整している巨人・中田翔が思わぬ形で話題になった。日本野球機構が6月8日に発表した「マイナビオールスターゲーム2022」ファン投票の中間結果で、中田が5万8094票でセ・リーグ一塁手部門のトップに。他球団の一塁を守る助っ人外国人たちが平凡な成績であることも影響しているが、中田の人気を象徴する結果となった。スポーツ紙デスクが語る。「今季は打率2割1分5厘、5本塁打と不本意な成績にもかかわらず、これだけ票を集められるのはさすがです。冷やかしで入った票があるかもしれませんが、お祭りの舞台で豪快なアーチを見たいファンは多いと思います。中田は2軍に降格していますが、絶不調かというとそうではない。日本ハム時代も2割台前半で推移していたシーズンは多かったですし、大事な場面で長打を放つのが持ち味だった。2ストライクに追い込まれてからコンパクトな打撃に切り替えるというような器用なタイプではない。しかし、主力打者にもフォア・ザ・チームの打撃を求める原辰徳監督からすれば、中田の打席が淡白に見えているかもしれません」 原監督の中田に対する期待の大きさは、これまでもひしひしと伝わってきた。中田は日本ハム在籍時の昨年8月にチームメイトへの暴行事件で無期限の出場停止処分を受けるも、わずか9日後に巨人への無償トレードで電撃移籍。世間から批判の声が高まったが、原監督は「過去、現在、未来全てを共有する覚悟で、ジャイアンツとしてはもう一度チャンスを与えるべき」と語り、自ら獲得を決めたことを明かしている。 当時はヤクルト、阪神と優勝争いを繰り広げている中、「救世主」として主軸で期待されたが、甘くなかった。移籍後は34試合出場で打率1割5分4厘、3本塁打。腰痛の影響もあり1、2軍を往復することに。チームも終盤に大失速してCS圏内の3位を死守するのが精一杯だった。 今季は20キロ増量した体重110キロの肉体で再起を誓ったが、開幕から調子が上がらず首痛で4月22日に登録抹消。5月10日に1軍に再昇格すると、同13日の中日戦でプロ15年目、6245打席目にして初めて犠打を記録し、2ランも放った。翌14日の同戦でも逆転満塁アーチを放ったが、さらにその翌日に3打数無安打に終わると、次のカードからベンチスタートに。若手成長株の増田陸が好調を維持し、一塁のスタメンに定着。以降、中田は代打での出場が相次ぎ、6月6日に再び登録抹消になった。「中田は2試合連続アーチを打って、これからという時にスタメンから外された。登録抹消されましたが、決して打撃の状態が悪いわけではない。一方で、増田陸は原監督の求めるスタイルに合う選手です。パンチ力があるだけでなく、投手に合わせる対応能力が高い。6月3日のロッテ戦で佐々木朗希から右中間を破る先制適時二塁打を放ったのが象徴的です。バットを普段より短く持ち、コンパクトなスイングで161キロの剛速球を逆方向に運んだ。ああいう打撃ができる選手を原監督は好みます。中田に限らず、外様の選手は結果が出ないと立場が厳しくなる。このまま増田陸が一塁のレギュラーをつかめば、中田の居場所はなくなる。代打で結果を出すタイプではないですしね」(スポーツ紙遊軍記者) 背水の陣に追い込まれた中田。輝きを取り戻せるだろうか。
2022.06.11 11:00
NEWSポストセブン

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