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落合監督 勝利のためには中日新聞の記者にもウソをつく

 2004年の就任以来、リーグ優勝3回、7年連続Aクラスと抜群の成績を修めている中日ドラゴンズの落合監督。だが、その「監督像」は親会社の中日新聞社が求めるものとは正反対を向いているといわれる。中日新聞関係者が語る。

「他球団に内部情報が漏れることを恐れ、徹底した情報統制を敷くのが落合監督です。中日系の記者にもウソの先発を教えたり、選手のケガを隠したりするから、ファンに選手の情報が伝わらない。球場へ来て初めて、目当ての選手が出場していないことを知ることになる。これではファンサービスなどできない」

 プロ野球はいうまでもなくスポーツ興行であり、お客あっての“商売”である。ファンは贔屓のチームの勝ちに喜び、負けに悔しがってシーズンを一喜一憂する。その1つ1つのゲームは、球場へ足を運ぶ観客の入場料や、中継するテレビ局が支払う放映権料などに支えられている。その点、落合監督はファンサービスを軽視しているようにも見られがちだ。事実、昨年11月の「ファン感謝デー」では球場に来ていながら姿を現わさず、集まったファンを落胆させた。

 憚ることなく「面白い野球はできないが、勝つ野球はできる」と語る落合監督は「勝てばファンはついてくる」と考えているのだろうが、現実は違う。中日が3位に終わった2008年のシーズンの観客動員数は242万7805人、2位になった翌年は229万8378人、そして優勝した今年は219万3124人と、減少の一途なのだ。成績はアップしているのに、2年で約10%の観客減。同時期の中日戦視聴率(ビデオリサーチ調べ。名古屋地区、地上波(ナイター)の平均)も11.8%→11.4%→10.7%とダウンしている。

 成績だけなら文句のつけようのない実績を残している落合監督。果たして来シーズンは、勝つ野球と観客動員の増加の両立を実現させられるか?

※週刊ポスト2010年11月12日号

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