不発に終わった事業仕分け第3弾 目的は消費税増への理解促進

 176兆円に上る国の「特別会計」(特会)にメスを入れる目的で行われた政府の事業仕分け第3弾は、10月30日に終了した。厳しい顔つきで官僚をやり込める蓮舫・行政刷新担当大臣(42)の姿は颯爽としていたが、結論からいうと、その成果は不発に終わった。

 仕分けの準備にかかわった民主党の中堅議員がいう。「今回の事業仕分けでは、国交省所管の社会資本整備事業特会に含まれるスーパー堤防事業の廃止などが決まりましたが、全体として捻出できた財源は1兆円にも満たない」

 そしてこう続ける。「もっとも、菅直人首相も蓮舫大臣も、そんなことは事前にわかっていた。今回の仕分けは、いわば“ガス抜き”の意味が大きい」

 そういえば蓮舫大臣も事業仕分けを始める前の会見で、「財源は出てこない」と繰り返していた。

「菅首相は消費税増税論者。事業仕分けで新たな財源が見つからない以上、財政再建のためには消費税を上げざるを得ません。国民の皆さんには、その現実をご理解いただけると思う」(前出の中堅議員)

 なんと今回の事業仕分けは、“これ以上、無駄遣いを点検しても、新たな財源は出てこない”ことを国民に納得させ、消費税増税につなげるための事前パフォーマンスだったということなのだ。

 期待は大きかったのに、そりゃないでしょ、蓮舫大臣!

※女性セブン2010年11月18日号

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