国際情報

大川隆法氏 守護霊降臨で年間52冊出版はギネス記録認定

 勢力を伸ばしてきた新教団の特徴に教祖のカリスマ化が挙げられると宗教学者の島田裕巳氏は指摘する。現在進行形でカリスマ化が進んでいるのが、幸福の科学の大川隆法総裁だ。

 * * *
 大川氏は1956年に徳島県で生まれ、東京大学法学部を卒業後、商社のトーメン(現在の豊田通商)に入社。

 24歳の頃、「イイシラセ、イイシラセ」と、〈福音〉を告げる自動書記(手がひとりでに動いて文字を書くこと)がはじまったとされ、霊界との交流をはじめ、自らを「エル・カンターレ」(幸福の科学の本尊)と自覚したという。
 
 同教団も「幸福の科学学園」を設立したり、信者向けの月刊の小冊子を出してその中で“大川氏を信じることの素晴らしさ”を説くなど創価学会と似たようなカリスマ化のシステムを持っているが、特徴的なのは、600点を超える大川氏の著作である。

 一般人には信じがたいが、歴史上の人物の霊や存命中の人間の守護霊が大川氏に“降臨”して喋るとされる「霊言」による著作が、特に一昨年から数多く出版されている。

 その出版ペースは早く、多い月には12冊も刊行され、ついに年間の書籍発行点数52冊(2009年11月23日~2010年11月10日)はギネス記録として認定されたという。大川氏の著作は一部書店で100冊単位のまとめ買いもあって常にベストセラーに入っているが、信者は年中それを読むことによって、大川氏に敬慕の念を抱き続けることになる。
 
 大川氏は1980年代も霊言本を出版していたが、最近は宗教的なものよりも、ドラッカーや坂本龍馬などその時々の流行を取り入れ、政治・経済・社会・国際問題などを扱う内容が多くなっている。これらの著作は、信者にとっては「総裁の著書を読めば社会情勢がわかる」という知識伝達の手段になっていると言えよう。読んで具体的に役に立ついわば「教養宗教」の性格が色濃いものである。

※SAPIO2011年3月9日号

トピックス

「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(容疑者の高校時代の卒業アルバム/容疑者の自宅)
「軍歌や歌謡曲を大声で歌っていた…」平原政徳容疑者、鑑定留置の結果は“心神耗弱”状態 近隣住民が見ていた素行「スピーカーを通して叫ぶ」【九州・女子中学生刺殺】
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
9月6日に悠仁さまの「成年式」が執り行われた(時事通信フォト)
【なぜこの写真が…!?】悠仁さま「成年式」めぐりフジテレビの解禁前写真“フライング放送”事件 スタッフの伝達ミスか 宮内庁とフジは「回答は控える」とコメント
週刊ポスト
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
世界選手権東京大会を観戦される佳子さまと悠仁さま(2025年9月16日、写真/時事通信フォト)
《世界陸上観戦でもご着用》佳子さま、お気に入りの水玉ワンピースの着回し術 青ジャケットとの合わせも定番
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
和紙で作られたイヤリングをお召しに(2025年9月14日、撮影/JMPA)
《スカートは9万9000円》佳子さま、セットアップをバラした見事な“着回しコーデ” 2日連続で2000円台の地元産イヤリングもお召しに 
NEWSポストセブン