国内

09年選挙で谷亮子擁立に動いたと噂の人物 フィクサー説否定

現在日本の政治は「政治主導」とは名ばかりで、官僚主導のまま。日本の政治はどこへ向かっていくのか。そんな現状に対し「言わずに死ねるか!」――政治家経験者による日本政界への提言を聞こう。ここでは元労働大臣の山口敏夫氏(71)の話を聞こう。

* * *
政界を引退して以来、永田町に未練などまったくなかったのだが、私も3・11の大震災で変わった。被災地にも足を運び、私にもできることがあるのではないかと思うようになった。

関東大震災後に内務大臣として東京の復興計画を推進した後藤新平が、なぜ平成の世に出てこないのか。未曾有の大災害に直面しているというのに民主党政権はまったく動きが悪い。政治が今なすべきことは、TPPでも消費税論議でもない。復興予算がいくらかかるのかをはじき出すことではないのか。

にもかかわらず民主党政権が後手後手に回るのは、権力の使い方がわからないからだ。

政治主導などと掛け声だけは勇ましいが、今の日本を動かしているのは官僚だ。戦後60有余年、今ほど官僚主導の時代はない。

それに比べて、私が現役時代の政治家たちは違った。与野党を問わず、国家の一大事に直面した時の「突破力」「攻撃力」は、比較にならないほど強かった。

民主党が抱える根本的な問題は、政権交代で見せた抜群の突破力を持つ小沢一郎という政治家を座敷牢にとじ込めてしまったことだろう。明治政府が西郷隆盛にした仕打ちと重なる。

小沢さんといえば、前回の参院選挙で柔道の谷亮子さんが出馬した時に私の名前が出て大いに迷惑した。小沢さんが谷さんを擁立する際、私がフィクサーのように動いた、などと書き立てられたからだ。昔、谷さんの後援会の世話人をしていたので選挙のお手伝いをしたのは事実だ。

しかし、それ以上でもそれ以下でもない。私の名前など出たら、谷さんにとって応援というより、足を引っ張っているようなものじゃないか(笑い)。

●山口敏夫:1967年初当選。自民党、新自由クラブ、新進党など。元労働大臣。1996年引退。

※週刊ポスト2012年1月1・6日号

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
リモートワークや打合せに使われることもあるカラオケボックス(写真提供/イメージマート)
《警視庁記者クラブの記者がカラオケボックスで乱痴気騒ぎ》個室内で「行為」に及ぶ人たちの実態 従業員の嘆き「珍しくない話」「注意に行くことになってるけど、仕事とはいえ嫌。逆ギレされることもある」 
NEWSポストセブン
「最長片道切符の旅」を達成した伊藤桃さん
「西国分寺から立川…2駅の移動に7時間半」11000kmを“一筆書き”した鉄旅タレント・伊藤桃が語る「過酷すぎるルート」と「撮り鉄」への本音
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱親方と白鵬氏
旧宮城野部屋力士の一斉改名で角界に波紋 白鵬氏の「鵬」が弟子たちの四股名から消え、「部屋再興がなくなった」「再興できても炎鵬がゼロからのスタートか」の声
NEWSポストセブン
環境活動家のグレタ・トゥンベリさん(22)
《不敵な笑みでテロ組織のデモに参加》“環境少女グレタ・トゥンベリさん”の過激化が止まらずイギリスで逮捕「イスラエルに拿捕され、ギリシャに強制送還されたことも」
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
荒川静香さん以来、約20年ぶりの金メダルを目指す坂本花織選手(写真/AFLO)
《2026年大予測》ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート 坂本花織選手、“りくりゅう”ペアなど日本の「メダル連発」に期待 浅田真央の動向にも注目
女性セブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン