ライフ

「チンポー」「オデン」ネットでは名前だけでニュース価値に

 2月3日に創刊された『メルマガNEWSポストセブン』では、『ウェブはバカと暇人のもの』の著者としても知られるネット編集者の中川淳一郎氏が、その週にネットで話題になったニュースのツボを解説している。

「ワンクリック詐欺で6億円稼いだ社長ら 詐欺にひっかかる割合は9.1%」
「あまりに多趣味な矢口真里 テレビで疑惑を指摘されるが元ネタは多分ネット」
「チャイナボカンシリーズの新星 『お金』が登場」

 など、その週にネット上で起きた様々なヘンテコな事件を紹介しているこのコーナー。中でも“極めつけの逸品”が「チンポー族が『剣の舞い』で打ち立てた世界記録に絶賛の声続出」というタイトルが付けられたこの事件だ。これについて中川氏はこう解説する。

 * * *
 世界の面白ニュースを多数扱うニュースサイト・サーチナが「1000人の『剣の舞い』で世界記録を樹立=雲南チンポー族」という見出しの記事を出し、この偉業を称える声がネット上では続出しました。

 記事では「雲南省徳宏タイ族チンポー族自治州は6日、チンポー族の最大の祭りである目瑙縱歌祭を迎えた。州中心にあるの広場では、チンポー族の男性の伝統である『剣の舞い』が披露された」(原文ママ)と、書き出しから「チンポー」を連発。

 この手の記事は2ちゃんねるにスレッドが立つことを編集者は大抵の場合は意図しており、編集者の狙い通り「【伝統芸能】チンポー族 1000人の『剣の舞い』で世界記録を樹立!」のタイトルで2ちゃんねるにはスレッドが立ちました。

 となれば、後は伝統芸能のことや「剣の舞い」はどうでもよくなり、「チンポー」に人々は反応するようになるものである。「インポー族としては微笑ましい」「女子アナの口から、チンポー族の頭に『お』を付けて読ませたいとは、君、マニアックやな」などの声があがるわけです。

 毎度こうした固有名詞だけで2ちゃんねるにスレッドが立つ常連の一人に「オデン」がいます。これは「Greg Oden」というNBA・ポートランド・トレイルブレイザーズの選手で、彼はよくケガをするのですが、その時に必ず「オデンが負傷」といった見出しでスレッドが立ち、その後「おでん」にまつわる話題が延々展開されることとなります。

 なお、サーチナではチンポー族に関する記事は13本もあり、編集部はチンポー族に高い関心を持っているようです。

 ちなみに、2010年9月にサイトをオープンさせた『NEWSポストセブン』ですが、初日のアクセスランキング1位を独占し続けたのは「パプアニューギニアのザンビア族少年は年長者の精液を飲む」という記事でした。

・パプアニューギニアのサンビア族少年は年長者の精液を飲む『NEWSポストセブン』
https://www.news-postseven.com/archives/20100927_1454.html

※上記の記事全文は現在配信中の『メルマガNEWSポストセブン』2号で読めます。

『メルマガNEWSポストセブン』

関連キーワード

関連記事

トピックス

日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《セレブな5児の母・宮崎麗果が1.5億円脱税》「結婚記念日にフェラーリ納車」のインスタ投稿がこっそり削除…「ありのままを発信する責任がある」語っていた“SNSとの向き合い方”
NEWSポストセブン
出席予定だったイベントを次々とキャンセルしている米倉涼子(時事通信フォト)
《米倉涼子が“ガサ入れ”後の沈黙を破る》更新したファンクラブのインスタに“復帰”見込まれる「メッセージ」と「画像」
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン
峰竜太(73)(時事通信フォト)
《3か月で長寿番組レギュラー2本が終了》「寂しい」峰竜太、5億円豪邸支えた“恐妻の局回り”「オンエア確認、スタッフの胃袋つかむ差し入れ…」と関係者明かす
NEWSポストセブン
2025年11月には初めての外国公式訪問でラオスに足を運ばれた(JMPA)
《2026年大予測》国内外から高まる「愛子天皇待望論」、女系天皇反対派の急先鋒だった高市首相も実現に向けて「含み」
女性セブン
夫によるサイバーストーキング行為に支配されていた生活を送っていたミカ・ミラーさん(遺族による追悼サイトより)
〈30歳の妻の何も着ていない写真をバラ撒き…〉46歳牧師が「妻へのストーキング行為」で立件 逃げ場のない監視生活の絶望、夫は起訴され裁判へ【米サウスカロライナ】
NEWSポストセブン
シーズンオフを家族で過ごしている大谷翔平(左・時事通信フォト)
《お揃いのグラサンコーデ》大谷翔平と真美子さんがハワイで“ペアルックファミリーデート”、目撃者がSNS投稿「コーヒーを買ってたら…」
NEWSポストセブン
愛子さまのドレスアップ姿が話題に(共同通信社)
《天皇家のクリスマスコーデ》愛子さまがバレエ鑑賞で“圧巻のドレスアップ姿”披露、赤色のリンクコーデに表れた「ご家族のあたたかな絆」
NEWSポストセブン
硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将(写真/AFLO)
《戦後80年特別企画》軍事・歴史のプロ16人が評価した旧日本軍「最高の軍人」ランキング 1位に選出されたのは硫黄島守備隊指揮官の栗林忠道・陸軍大将
週刊ポスト