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4月26日に小沢一郎氏判決 大メディアの予定稿の内容とは?

「最後のご奉公」と思い定めた小沢一郎・民主党元代表と日の出の勢いの橋下徹・大阪市長――2人の共通点は、霞が関と大メディアの嫌われ者であること、そして壊し屋であること。

 橋下氏は消費税増税と原発再稼働を推し進める民主党政権の打倒を掲げて宣戦布告した。

 小沢氏はいち早く民主党で増税阻止を唱え、自派の議員に政府・党の役職を集団辞任させたが、政権の内と外からの反増税のうねりは簡単にひとつにつながりそうにはない。

 4月26日、ついに小沢一郎元民主党代表の陸山会事件(政治資金収支報告書の虚偽記載事件)の判決が下る。有罪でも無罪でも、それを機に「小沢は政界を去れ」というバッシングが最高潮に達することは確実だ。

 大メディアは判決が下る前に壮大な予定稿を用意していた。自民党3役経験者が新聞社の論説幹部から聞かされたという次の言葉が、大メディアが展開する論理を先取りしている。

「小沢氏の元秘書3人は一審有罪だ。本人の判決がどちらであれ、政治的責任を免れることはできない」

 永田町、霞が関はメディアに小沢氏の動きを止めさせ、その間に「原発再稼働」と「消費税増税」という地獄の門を開こうと企むのだ。

 増税司令塔の勝栄二郎・財務事務次官が、まず「非常事態宣言」を出した。

 さる4月上旬、勝次官は野田首相と極秘会談を行なった。次官が総理に会うのを秘密にする必要はないはずだが、この会談は新聞の首相動静には載っていない。

「勝次官は消費増税法案の成否を慎重に見極めてきたが、この時点で国会会期末の6月までに成立させることを断念した。法案はその先でも成立させる可能性を残すが、問題は財務省の陣容だ。自分の去就を含め、今の体制は6月末の人事で大きく変わる予定だったが、それでは国会を乗り切れないと判断し、総理に『人事を半年先送りしたい』と直談判した。総理はそれを了とした」(財務省中枢筋)

「影の首相」と呼ばれる勝次官は今年6月に人事院規則で事務次官の定年と定められている62歳を迎える。しかし、国家公務員法では、「公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分な理由があるとき」は任命権者の判断で3年間まで勤務延長させることができる特例がある(第81条の3)。

 勝次官は自分自身にその特例を適用させ、何が何でも自らの手で増税を実現させるつもりなのである。

 財務省はこの密約情報について「ご指摘のような事実はありません」(広報室)とした。

※週刊ポスト2012年5月4・11日号

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