ライフ

織田信長は論理的思考と解析に優れた“システマイザー脳”

 人の脳は千差万別。では、“偉人”と呼ばれる人の脳は一般人とどう違うのか? フジテレビ系バラエティー番組『ホンマでっか!?TV』でもお馴染みの脳科学者・澤口俊之氏が、「偉人の脳」について、脳科学的に解説する。

 * * *
 以前の記事では、特殊脳の存在がわかってきたことによって、偉人の脳は「特別である」と考えられる、ただし、特殊脳の持ち主すべてが偉人になれるわけではないというところまでお話ししました。今回は、特殊脳の持ち主で、社会的に大きな功績を残した人物(脳科学では、「卓越者」と総称しています)に触れてみましょう。

 歴史上の偉人の脳を実際に調べることはもうできませんが、脳科学の視点から、その人物像や逸話などを分析すると、脳の特殊性を推測することはできます。

 例えば、戦国大名の「織田信長」は、脳科学的に見ても、特殊脳を持つ真の卓越者であったと思われます。彼は、前回お話しした「システマイザー脳」(傑出した理系脳)と「極端な男性脳」が合わさっていた人物です。

 まず、「システマイザー脳」について。システマイザー脳の持ち主は、数学などの論理的な思考と解析は非常に優れていますが、人間関係などの社会性は苦手か希薄で、細かいことにこだわるなどの特徴があります。また、幼少期に奇異な、つまり他の子供と明らかに異なる振る舞いが目立つタイプでもあります。

 織田信長は、幼少期から青年期にかけて奇妙な行動が多く、周囲から「尾張の大うつけ(愚か者)」と称されていたといいます。

 ただ、彼について残された逸話やデータをみると、“大うつけ”ではあっても、整理整頓を好み、身の回りは常に整理され清潔だったとあります。

 比叡山の焼き討ちに象徴されるように、神や仏、霊魂の不死などの非論理的な考え方や慣習を軽蔑し、排除して行動していたことなどから、その思考と行動は極めて論理的だったと推測できます。神話や伝承などが広く信じられていた当時の状況でこうしたことができたのは、彼が極端なシステマイザーだったことの証左といえます。

※女性セブン2012年6月7日号

関連記事

トピックス

“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
『あんぱん』“豪ちゃん”役の細田佳央太(写真提供/NHK)
『あんぱん』“豪ちゃん”役・細田佳央太が明かす河合優実への絶対的な信頼 「蘭子さんには前を向いて自分の幸せを第一にしてほしい。豪もきっとそう思ったはず」
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン