国内

小林よしのり 橋下氏の罵倒Tweetに「なぜそんな時間が?」

 サピオ7号(4月25日発売)に掲載された対談記事、「徹底討論 小林よしのり×中野剛志『橋下徹の愛国度』を仕分けする」に対して、橋下徹・大阪市長は4月26日の深夜(27日午前2時過ぎ)からツイッターで猛反撃を開始した。

 対談では小林氏が橋下市長の掲げる「脱原発」を極めてポピュリズムに近いと指摘し、中野氏も「TPP」交渉参加に前向きな橋下市長を批判するなど、全体的に橋下氏に対して批判的な論調となっていた。橋下氏のツイートは連日、膨大な数にのぼった。そこで小林よしのり氏にこの論争を振り返り、緊急寄稿してもらった。

 * * *
 小林よしのりは公人だから、今まで敬称ぬきで批判されたり、話題にされたことは何度もある。
 
 橋下徹はわしと中野剛志の対談を読んで、「面識のない相手を呼び捨てにするな」とブチ切れた。公人を敬称ぬきで語ることは「最低限の社会人マナー」に反するというのが、橋下の常識らしい。

 そんな馬鹿なことを言ってたら、君が代強制問題も、入れ墨調査問題も、どういう常識が発動されたのか疑わしくなる。

 わしと中野剛志の対談に対して、橋下徹はなぜあんなにもブチ切れたのか? ツイッターでの連日の罵詈雑言は5日間に亘り計100件以上に及んだ。なぜ市長にそんな無駄な時間があるのか?

 何かのコンプレックスをいたく刺激したのは間違いない。何かに恐怖して攻撃的になっているようだ。

 わしは会って話してもいい、なんならわしの奢りで店を用意して、二人だけで会って話してもいいと言っているのに、橋下はえらそうに記者会見に来いと言って逃げる。何様のつもりじゃ! お前の方が年下のくせに生意気ぬかすなよ!

 だがわしは人格で政治家を判断する気はない。政策で判断したいのだ。

「都」は天皇のいらっしゃる所なんだから、府市合併の名称になど使ってはならない! 君が代を強制している尊皇心が嘘だという証明になる! その上、首相公選制は天皇の権威を蔑ろにするポピュリズムの極致で、実現不可能である!

 さらにアメリカのマネして道州制を考えるのは馬鹿馬鹿しい! 堺屋太一や竹中平蔵みたいな新自由主義のインテリに影響されるのをやめよ! TPP参加推進は地方を疲弊させ、格差を拡大するだけだ! 今さら小泉純一郎のコピーはみっともない!

 わしはそのように橋下や維新の会の政策批判をしている。国家の将来ビジョンはグローバリズムの弱肉強食にはない。それがわかっている政治家と、わしは話をしているし、今後は応援したい政治家もいる。国民は支持する政治家を応援することしかできない。

 橋下徹が大阪で行政をやるのなら、わしは口を出さん。だが国政を語るならそうはいかない。国のためになる政策なら応援するが、国のためにならない政策は批判する。これは民主主義の常識だ。

 橋下徹には、わしが応援できる政治家になってほしいものだ。

※SAPIO2012年6月27日号

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン