大人にとってのオアシス居酒屋――。一口に「居酒屋」といってもその歴史は長く、深い。以下、終戦以後の「酒と居酒屋の歴史」を年表で振り返ろう。
1945年:終戦(メチルアルコールによる密造酒が流通)
1946年:サントリーウイスキー「トリス」発売
※1950年代にかけ各地に「トリスバー」が出現。ハイボールブームが巻き起こる
1948年:ホッピー誕生(各地に「立ち飲み」「角打ち」が復活)
1949年:酒類販売自由化で各地に飲み屋街が登場(福岡・中洲の屋台街、新宿ゴールデン街)
1955年ごろ:歌声喫茶ブーム(歓楽街には「流し」があふれていた)
1965年ごろ:第一次地酒ブーム(「越乃寒梅」が幻の銘酒として有名に)
1971年:洋酒輸入自由化(「ジョニ黒」など高級ウイスキーが身近に)
1970年:格安チェーン時代到来
※1973年~「庄や」
※1976年~「村さ来」
※1978年~「つぼ八」
1970年代後半:カラオケスナック登場(「流し」が激減)
1987年:バブル突入(居酒屋 冬の時代へ)
1987年:アサヒ「スーパードライ」大ヒット、「ボジョレー・ヌーヴォー」ブーム
1988年:トム・クルーズ主演映画の影響で「カクテル」がブームに
1991年:バブル崩壊
※酒&居酒屋の〈激安化〉と〈原点回帰〉が進行
1994年:発泡酒が登場
2003年:「森伊蔵」などプレミア焼酎ブーム、このころ立ち飲み屋が再び急増
2004年:第3のビールが登場
2005年:「十四代」ほかプレミア日本酒ブーム
2008年:やきとん・ホッピーが再ブーム。古典居酒屋が復権し始める。オシャレ系個室居酒屋が女性に大人気
2008年:リーマン・ショック
2009年:角ハイボールが大ヒット。第2次ハイボールブームに
2009年:「千ベロ居酒屋」「ワンコインバー」登場
2010年:「女子会」ブーム(ホルモン女子が登場。男の聖域を侵食開始)
2011年ごろ:マッコリブーム(韓流ブームの影響!?)
※週刊ポスト2012年6月29日号