スポーツ

愛甲猛 巨人軍選手の金銭感覚と原辰徳監督の後継問題を語る

 読売巨人軍・原辰徳監督1億円恐喝事件について、「野良犬野球評論家」愛甲猛氏が解説する。今回は「カネとプロ野球選手」がテーマだ。(聞き手=ノンフィクションライター・神田憲行)

 * * *
--一流選手にはタニマチというお金持ちの個人的な支援者がいて、ただで飲み食いさせてくれるという話ですが、タニマチはそんなことをして何のメリットがあるんですか。

愛甲:有名人と付き合っている見栄とか、周囲への影響力を誇示するとか。タニマチの人がゴルフコンペを主催して、野球選手と女子プロゴルファーをギャラ10万円とかで呼ぶの。そこで回るひと組ずつホスト・ホステス役で野球選手と女子プロがひとりずつ入るようにしておけば、参加者は大喜びでタニマチの顔も立つ。選手も小遣いで10万円貰えて喜ぶ。

--ゴルフして10万円は美味しいですね。

愛甲:俺らクラスで10万円、ジャイアンツだとわけが違う。俺がロッテ時代のサイン会のギャラが30万でロッテではトップの金額だったけれど、巨人なら1軍半とか2軍レベルとか(笑)。ただ1軍半でもロッテの1軍より有名人なんです(笑)。

 巨人の選手なんか勝った試合の賞金とかなんとかで、給料に手を付けずに生活できちゃうと聞きます。金銭の感覚が他の球団の選手とは違う。

--原監督の1億円という金額も、そういう金銭感覚から出てきたものなんですね。巨人は原監督は被害者という立場から責任を問わないことを表明しています。進退についてどう思いますか。

愛甲:このままずるずる監督やってたらいろんな人間の名前が出てきちゃう可能性もある。辞めることも勇気いるけれど、監督やり続けることも相当勇気いるよな(笑)

--かといって、代わりの監督がいるのでしょうか

愛甲:吉村(禎章、11年まで1軍コーチ)が残っていたら、絶対吉村。あんな人望あって教えるのが上手なコーチはいないよ。清原が唯一頭が上がらなかったコーチだから。今なら個人的な興味で、ノムさん(野村克也)かオチさん(落合博満)。あの巨人をオチさんが率いたらどうなるんだろう。

 国民的期待から言えば長嶋茂雄さんの電撃復帰とか。いまリハビリで6キロ歩いているらしいけれど、リハビリの距離じゃないよ、それ(笑)。ただまあ、現実的には斎藤(雅樹、現1軍コーチ)とか村田(真一、同)で落ち着くと思うけれどね(笑)。
 (終わり)

関連記事

トピックス

高校時代の安福久美子容疑者(右・共同通信)
《「子育ての苦労を分からせたかった」と供述》「夫婦2人でいるところを見たことがない」隣人男性が証言した安福容疑者の“孤育て”「不思議な家族だった」
活動再開を発表した小島瑠璃子(時事通信フォト)
《輝く金髪姿で再始動》こじるりが亡き夫のサウナ会社を破産処理へ…“新ビジネス”に向ける意気込み「子供の人生だけは輝かしいものになってほしい」
NEWSポストセブン
中国でも人気があるキムタク親子
《木村拓哉とKokiの中国版SNSがピタリと停止》緊迫の日中関係のなか2人が“無風”でいられる理由…背景に「2025年ならではの事情」
NEWSポストセブン
トランプ米大統領によるベネズエラ攻撃はいよいよ危険水域に突入している(時事通信フォト、中央・右はEPA=時事)
《米vs中ロで戦争前夜の危険水域…》トランプ大統領が地上攻撃に言及した「ベネズエラ戦争」が“世界の火薬庫”に 日本では報じられないヤバすぎる「カリブ海の緊迫」
週刊ポスト
ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
新大関の安青錦(写真/共同通信社)
《里帰りは叶わぬまま》新大関・安青錦、母国ウクライナへの複雑な思い 3才上の兄は今なお戦禍での生活、国際電話での優勝報告に、ドイツで暮らす両親は涙 
女性セブン
東京ディズニーシーにある「ホテルミラコスタ」で刃物を持って侵入した姜春雨容疑者(34)(HP/容疑者のSNSより)
《夢の国の”刃物男”の素顔》「日本語が苦手」「寡黙で大人しい人」ホテルミラコスタで中華包丁を取り出した姜春雨容疑者の目撃証言
NEWSポストセブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン