国内

大人の政治談議 総理大臣をどこまで遡って覚えておくべきか

 総選挙ほど「大人の会話」にうってつけの話題はない。しかし知らなさすぎるとアホっぽく見られてしまう。“政治ツウ”らしく大人っぽく見せつける方法はなにか。大人力コラムニストの石原壮一郎氏が伝授する。

 * * *
 ご承知のとおり、野田佳彦首相は、11月14日に国会内で行なわれた党首討論で、安倍晋三自民党総裁に「16日に(衆議院を)解散します」といきなり宣言しました。この記事がアップされる頃には、予定通り解散が行なわれ、12月16日の総選挙に向けて、政治家のみなさんはあわただしく動いてらっしゃることでしょう。そしてメディアでも街でも、ああでもないこうでもないと、政治談議がにぎやかにかわされているはずです。

 政治談議は、大人にとって諸刃の剣。それらしい話をもっともらしく語るだけで、お手軽に自分が賢くなった気分を味わえます。いっぽうで「得意気に語ってるけど、どっかで聞いたような話だな」と心の中で苦笑いされたり、「政治の話をすれば尊敬してもらえると勘違いしている痛い人」というレッテルを貼られたりしかねません。

 どこに行っても政治の話題が飛び出しそうなこの時期、うっかり墓穴を掘る事態を避けつつ、手堅く盛り上がり、しかもちょっと見直してもらえる「政治の語り方」を用意しておきたいところです。オススメは、もしかしたらまた内閣総理大臣が交代するかもしれないことを見据えつつ「最近の総理大臣の顔ぶれ」の話に持っていくこと。

 まずは「野田の前は菅直人でしょ。その前は誰だっけ?」と尋ねます。さすがに「菅の前は、鳩山由紀夫だったよね」ぐらいまではあっさり出てきても、さらに遡るとちょっと迷ってしまう人が増えるはず。余談ですが、この3人が民主党です。鳩山の前は、自民党の麻生太郎、福田康夫と来て、選挙の結果によってはまた総理大臣になるかもしれない安倍晋三。ここまでの6人は、ほぼ1年ぐらいずつしか在任していません。さらに、小泉純一郎が5年半と長くやっていて、その前の森喜朗も1年ぐらいでした。

 このあたりまでスラスラ出てくる人は、ほとんどいないでしょう。しかし、この記事を読んでいるあなたは、もう大丈夫。あらかじめ森ぐらいまでを頭に叩き込んで、お酒の場などでさりげなく話題を振ります。みんなが悩んだり間違えたりしているのをよそに、ちょっと考えたフリをしつつ、正しい顔ぶれを次々にあげていきましょう。

 日頃は自分を軽んじている部下や上司も、たちまち一目置いてくれるはず。さらに「森なんて2000年に首相になったんだよ。たった12年のあいだにすぐ思い出せないぐらいコロコロ変わるなんて、やっぱり変だよね」と呟けば、若い女性社員も狙っているキャバクラ嬢も、深い知性や見識にウットリしてうるんだ視線を向けてくること請け合いです。

 ただし、勢い余って、小渕恵三、橋本龍太郎、村山富市、羽田孜、細川護熙、宮沢喜一、海部俊樹……と、どんどん遡りすぎるのは危険。心の中で「お前は、東海道線の駅名を全部言える小学生か!」と突っ込まれて、微妙な評価を受けることになるでしょう。大人としては、常に「ほどほど」の大切さを忘れないようにしたいものです。

トピックス

林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
「パー子さんがいきなりドアをドンドンと…」“命からがら逃げてきた”林家ペー&パー子夫妻の隣人が明かす“緊迫の火災現場”「パー子さんはペーさんと救急車で運ばれた」
NEWSポストセブン
豊昇龍
5連勝した豊昇龍の横綱土俵入りに異変 三つ揃いの化粧まわしで太刀持ち・平戸海だけ揃っていなかった 「ゲン担ぎの世界だけにその日の結果が心配だった」と関係者
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン