ビジネス

中国とインドに指輪ブーム 2013年はプラチナが買いと識者

 2013年の日本、儲けるチャンスはどこにあるか。コモディティーインテリジェンス代表の近藤雅世氏は「プラチナ」を挙げる。以下、近藤氏の解説だ。

 * * *
 IMFが2012年10月に公表した各国のGDP予測を見ると、2013年にマイナス成長となりそうなのはイタリア、ギリシャ、ポルトガル、スペインの4か国だけ。ヨーロッパでは金融、財政の統合に向けて着々と準備が進められており、金融危機不安は薄れると思われます。
 
 アメリカも、リーマンショックから4年が経ち、住宅建設業界が立ち直りつつあります。一時は国有化されたGMなどの自動車業界も再建され、2007年以来の販売増を達成。したがって、2013年の世界の景気は緩やかな回復基調だと予測します。
 
 経済活動が活発化すれば、過去5年間で世界の中央銀行がばらまいた大量の紙幣が市中で活動を始めるはずです。それは貨幣価値を引き下げ、物価上昇をもたらします。インフレになれば現金は価値を下げるので、行き場を失った資金は商品(コモディティー)投資に向かう。今のうちから、コモディティーを買っておくことは賢明な選択でしょう。
 
 なかでも2013年は値上がりしそうなのは何か。ズバリ、プラチナが買いでしょう。
 
 供給量の78%は南アフリカで生産され、資源が偏在している金属です。その南アフリカでは電力需給が逼迫しており、2013年初頭には危機的状況を迎えると予想されている。そのため、プラチナ生産が激減する可能性が高まっています。
 
 供給低迷の一方で、需要は拡大の一途です。その要因は、今や世界で一番需要が多い中国にあります。
 
 中国では8割以上が宝飾用需要です。なかでも、近年はブライダル用需要が高まっている。中国国民は結婚の際に、以前は金の指輪を交換していたが、プラチナの純白さが受けて、今はプラチナ指輪の交換が主流になっているといいます。
 
 同様にインドでも増えつつあり、需給の関係から価格の上昇余地は金などに比べて大きいと考えられるのです。現在、1トロイオンス=1650ドル程度のプラチナ価格は、2013年中に1700ドルを超えて1800ドルに近づくと予測しています。

※週刊ポスト2013年1月1・11日号

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【国立大に通う“リケジョ”も逮捕】「薬物入りクリームを塗られ…」小西木菜容疑者(21)が告訴した“驚愕の性パーティー” 〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
「2024年に最もドッキリにかけられたダマされ王」ランキングの王者となったお笑いコンビ「きしたかの」の高野正成さん
《『水ダウ』よりエグい》きしたかの・高野正成が明かす「本当にキレそうだったドッキリ」3000人視聴YouTube生配信で「携帯番号・自宅住所」がガチ流出、電話鳴り止まず
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【20歳の女子大生を15時間300万円で…】男1人に美女が複数…「レーサム」元会長の“薬漬けパーティ”の実態 ラグジュアリーホテルに呼び出され「裸になれ」 〈田中剛、奥本美穂両容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
国技館
「溜席の着物美人」が相撲ブームで変わりゆく観戦風景をどう見るか語った 「贔屓力士の応援ではなく、勝った力士への拍手を」「相撲観戦には着物姿が一番相応しい」
NEWSポストセブン
(左から)「ガクヅケ」木田さんと「きしたかの」の高野正成さん
《後輩が楽屋泥棒の反響》『水ダウ』“2024年ダマされ王”に輝いたお笑いコンビきしたかの・高野正成が初めて明かした「好感度爆上げドッキリで涙」の意外な真相と代償
NEWSポストセブン
前田亜季と2歳年上の姉・前田愛
《日曜劇場『キャスター』出演》不惑を迎える“元チャイドル”前田亜季が姉・前田愛と「会う度にケンカ」の不仲だった過去
NEWSポストセブン
フィリピン人女性監督が描いた「日本人の孤独死」、主演はリリー・フランキー(©︎「Diamonds in the Sand」Film Partners)
なぜ「孤独死」は日本で起こるのか? フィリピン人女性監督が問いかける日本人的な「仕事中心の価値観」
NEWSポストセブン
timelesz加入後、爆発的な人気を誇る寺西拓人
「ミュージカルの王子様なのです」timelesz・寺西拓人の魅力とこれまでの歩み 山田美保子さんが“追い続けた12年”を振り返る
女性セブン
不倫報道の渦中にいる永野芽郁
《私が撮られてしまい…》永野芽郁がドラマ『キャスター』打ち上げで“自虐スピーチ”、自ら会場を和ませる一幕も【田中圭との不倫報道】
NEWSポストセブン
(SNSより)
「誰かが私を殺そうとしているかも…」SNS配信中に女性インフルエンサー撃たれる、性別を理由に殺害する“フェミサイド事件”か【メキシコ・ライバー殺害事件】
NEWSポストセブン
電撃引退を発表した西内まりや(時事通信)
電撃引退の西内まりや、直前の「地上波復帰CMオファー」も断っていた…「身内のトラブル」で身を引いた「強烈な覚悟」
NEWSポストセブン
女性2人組によるYouTubeチャンネル「びっちちゃん。」
《2人組YouTuber「びっちちゃん。」インタビュー》経験人数800人超え&100人超えでも“病まない”ワケ「依存心がないのって、たぶん自分のことが好きだから」
NEWSポストセブン