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中朝国境の池で“中国のネッシー”撮影か いまだ正体は不明

 中国と北朝鮮の国境地帯に位置する中国吉林省の観光地、長白山の天池での“中国版ネッシー”のような怪獣の存在説が流布されているが、この7月27日の早朝5時ごろ、天池火山観測所の係員が天池で泳いでいる“怪獣”を目撃し、すかさず持っていた携帯電話で撮影した。

 撮影された姿はネッシーとは似ても似付かない生物だった。吉林省の夕刊紙「城市晩報」が写真付きで報じたところによると、怪獣を目撃したのは係員の武成智さんで、長白山の火山活動を調査している武さんは同日午前5時ごろ、日課であるわき出る温泉水のサンプリングのため湖岸に行ったところ、湖を泳いでいる生物体を発見した。

「これがうわさの天池の怪獣か」と身構えた武さんは持っていた携帯電話でパチリ。その写真には湖水にV字型の頭を出し、クビまで水につかった一頭の生物体の姿がぼんやりとながら写っていた。

 ただ、ネッシーのように、背中に大きなこぶがあるような胴体はなく、小さな頭のような物体だけが湖面に突き出ているだけ。この正体不明の生物の写真をよく見ると、キツネか、シカのように見えるというが、これが本当に怪獣なのか、単なる動物なのか。いまだに断定されていない。

 天池では1960年代以降、謎の生物体の目撃情報が増え、これまで30件以上の報告がなされており、目撃者だけでも延べ1000人以上に及んでいる。

 目撃情報は夏に集中しており、1~2頭がほとんどだが、2003年7月11日には過去最多の約20頭が50分間にわたって泳いでいたとの情報が寄せられた。これを中国国営の新華社通信や中国共産党機関紙「人民日報」が伝えたことで、「天池の怪獣」は世界的に知られることになった。

 現地の長白山文化研究会・天池怪獣研究センターでは、怪獣の撮影成功者に懸賞金を与えることにしているが、武さんの写真の生物体が怪獣なのか、単なる動物なのか判然としないため、まだ懸賞金は支払われていないという。

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