芸能

息子・染五郎の復帰公演もガラガラ 窮地に立つ松本幸四郎

 松本幸四郎(71才)が座頭を務める『十月歌舞伎公演「春興鏡獅子」』が、10月3日から東京・国立劇場でスタートする。この舞台で、幸四郎の孫で市川染五郎(40才)の長男・松本金太郎(8才)とともに、香川照之(市川中車・47才)の長男・市川團子(9才)が“胡蝶の精”という大役を務めることになった。

 梨園関係者の間では、歌舞伎界で孤立する香川照之が、名門の高麗屋にすり寄っている、との見方もあるが、一方、香川を受け入れた幸四郎も窮地に立たされていた。

「幸四郎さんと染五郎さんは、名前のわりにチケットが売れていないんです。今年2月の公演は、染五郎さんの転落事故からの復帰だったのに、初日からガラガラでした。また現在、新橋演舞場で行われている幸四郎さんが座頭を務める公演も空席が目立っていますからね」(高麗屋関係者)

 また今年2月、歌舞伎界に誕生した新たな夫婦の存在も幸四郎を苦しめているという。幸四郎の実弟・中村吉右衛門(69才)の四女・瓔子さん(30才)と尾上菊五郎(70才)の長男・尾上菊之助(36才)夫婦のことだ。

「初代の吉右衛門さんと先代の菊五郎さんは大正から昭和にかけて“菊吉”と並び称された大スターでした。そんなスターを生んだ両家が結ばれ、親戚同士になったことで、もともと大きかった勢力が、さらに強大な勢力となったわけです。しかも現在の菊五郎さんと吉右衛門さん、2人の人間国宝がいるわけですから、それはもう安泰ですよね」(別の梨園関係者)

 普通の兄弟関係なら、これは親族の慶事として喜ばしいことなのだが、幸四郎と吉右衛門は不仲で有名だ。

「初代吉右衛門の一人娘だった兄弟の母親は、松本家に嫁ぎ、そこで生まれた息子を後継者として中村家に養子に出さなければならなかった。それで次男である吉右衛門さんが養子に出されて、厳しい環境の中で育てられました。一方で幸四郎さんは天才と周囲からもてはやされて育てられました。そんな生い立ちの違いが2人の不仲を生んだといわれています」(前出・高麗屋関係者)

 チケットの不人気に、不仲の弟の勢力拡大──追い詰められた幸四郎が頼るしかなかったのが、梨園で孤立無援となっていた香川だった。

「歌舞伎の実力はともかく、香川さんと團子くんの人気は凄まじいですからね。後援会を発足すれば1万人以上の応募があり、あまりの多さに事務所が新会員の応募を打ち切ったほどです。さらにチケットも香川さんが出演するとなれば、即売り切れますからね。

 もともと、幸四郎さんもテレビで名前を売った人ですから、他の役者さんに比べると香川さんに対して寛容なんです。香川さんもそんな幸四郎さんの事情を理解して近づいたんだと思いますよ。

 父・猿之助さんの後ろ盾が不透明な以上、将来、團子くんが歌舞伎界で生きていくためには、他に強力な後ろ盾が必要となるわけですから、幸四郎さんは彼にとっても、理想的な人物だったわけです。しかも、子供同士の共演で、爽やかなイメージを押し出そうとしたのではないでしょうか」(前出・梨園関係者)

※女性セブン2013年10月3日号

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト