ビジネス

堀江貴文氏「いまは居酒屋やソシャゲもテレビ局のライバル」

 ライブドア社長だった2005年、ニッポン放送を買収してフジテレビ経営への参画を目指すなど、かつての堀江貴文氏(41)はテレビ局のメディアとしての可能性をたびたび口にしていた。近刊『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく』(ダイヤモンド社)が発売1週間で17万部を超え好調の堀江氏に、いまフジテレビやテレビをとりまく状況がどのように見えているのか、プロインタビュアー・吉田豪氏が聞いた。

──数日前、ボクがフジテレビで女子アナの人を取材してたときに、ホリエモンって単語を出した瞬間、現場の空気がすごいピリッとして(笑い)。やっぱりまだここではこの名前を出しちゃいけないんだと思って。

堀江:でも、結構フジテレビの人たちと交流してますよ。友達がお帰りなさい会してくれたときも、フジテレビのプロデューサーとか普通に来るし。「なんかやりたいですよね、でも絶対無理ですよねー」って。

──フジテレビとの和解はありえるんですかね?

堀江:べつに僕は喧嘩してるつもりはまったくないんですけどね。日枝(久)さんはいまでも僕の悪口を言いまくってるらしいですけど(笑い)。僕の友達のお父さんがどこかのテレビ局の会長で、日枝さんと仲がいいらしくて。「家に帰ったら、おまえの悪口で大変だよ」って。

──フジテレビの視聴率がこれだけ落ちたことを堀江さんがどう思ってるのかとか、興味深いですけどね。

堀江:まあ、落ちるべくして落ちてるというか。視聴率が下がるのはしょうがないですよね。僕が買収しようとしたときから、それは僕もわかってて。だけど、高いリーチはあるわけで、それを前提にしてビジネスモデルを構築していけば良かったんですよ。

 有料会員を獲得して、月1000円でも取れる人たちを1000万人とか確保したりとかすればいいじゃないですか。そしたらそれを基盤にして、番組制作も自由にできるわけですよ。そしたらスポンサーを気にしなくていいじゃないですか。今でも変えられると思いますけどね。

──スポンサーを気にしすぎでテレビが落ちてきてるのは間違いないですしね。

堀江:いまテレビ局のライバルってネットだけじゃなくて、居酒屋とかソーシャルゲームもライバルなわけですよ。ソーシャルメディアでみんながつながるようになったから。昔はだいたいみんな月曜日の夜とか、家に帰って月9のドラマを観てたんですけど、いま月曜の9時とかに家にいるのってダメなヤツでしょ?

──ダハハハハ! 友達いないんじゃないか、と。

堀江:そう。いままではアポ(約束)をとるのって結構大変だったと思うんですよ。それをソーシャルメディアが変えたので。昔はせいぜい会社の人と飲みに行く程度じゃないですか、インターネット以前は。僕は逆に、そういうのがありすぎて困るぐらいですけど。

※週刊ポスト2013年12月6日号

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン