国際情報

李登輝氏 ホラ話を広め軋轢を生む中国はリーダーになれない

 現在日本は中韓との関係が良くないが台湾とは良好関係を保っている。太平洋戦争で日本帝国軍人として高射砲部隊に属し、兄は南方戦線で戦死した李登輝元台湾総統が台湾と韓国の違い、そして中韓の本質について語る。

 * * *
 台湾が親日だからといって、同じような統治政策をとった韓国でも親日であるべきだという考え方はすべきではない。

 台湾と違って、韓国は曲がりなりにも一つの「国」であった。そのプライドを踏みにじったというのは事実として認識しなければならない。

 ただその一方で、韓国や中国は、自国の宣伝工作の一環として捏造した「歴史」を利用する。その最たる例が「慰安婦」だ。

 戦時中、台湾の東北地方には売春婦がたくさんいたが、その多くが朝鮮人女性だった。戦争が激化して兵士が南方に行ってしまうと、売春宿では閑古鳥が鳴き始めた。そこで彼女たちはグループを作り、軍隊がいる場所に集団で移動して行った。みずから望んで戦地に向かったわけで、強制などなかった。

 韓国は常に強い国に寄り添って生き延びてきた国である。それは真横に中国という強大な国家があったからで、日清戦争、日露戦争で日本が中国、ロシアを破り、日本が強い国として彼らの目に映ったからこそ日韓併合を呑んだのだ。

 そういう考え方を踏まえて、現在の日韓関係が悪化していることを見ると、彼らが「力のある国」と認めている国が変わったことがわかる。

 朴槿惠大統領の父、朴正煕は日本の士官学校で教育を受けた人で、彼女も親日的かと思いきや、むしろ反日の姿勢を明確にして再び中国に寄り添おうとしている。今は日本よりも中国のほうが強いと彼らは考えているからだ。だから彼らは日本に対して罵詈雑言を投げかけ、中国に阿(おもね)っている。

 中国も同様で、都市部と農村部で極限まで貧富の格差が広がって暴動が頻発している状況で、13億人とも18億人ともいわれる人民を束ねていくには仮想敵が必要となる。アヘン戦争まで遡ってイギリスを敵に据えても、話が古すぎて誰も感情移入できないから、より最近の日中戦争の敵にその役割を求めているだけだ。

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン