ビジネス

売上高2兆円突破の大和ハウスが力を入れるスマートタウン

 役所広司が「ダイワマン」に扮したり古田新太が音楽に乗せて踊ったりと、印象に残るCMを次々にリリースしている大和ハウス工業。出演する役所や古田、上野樹里らが紹介するのは戸建住宅やマンション、海外の工業団地など同社の多様なビジネスだ。

 2013年3月期に同社はハウスメーカーとして初めて売上高2兆円を突破。中期経営計画の目標を1年前倒しで達成し、鹿島建設や大成建設などスーパーゼネコンの売上高をも上回った。これを受け昨年秋、2016年3月期に売上高2兆8000億円・営業利益1700億円を目指す新たな中期計画を発表したばかりだ。

 戸建住宅、賃貸住宅、マンション、商業施設、事業施設(物流倉庫や工業団地)などがコア事業。さらにインテリア建材、ホームセンター、都市型ホテル、環境エネルギー分野、損保代理店やクレジットカード、スポーツクラブなど事業レンジは幅広い。

 さらに中堅ゼネコンのフジタに続きマンションデベロッパーのコスモスイニシアを買収するなど、M&Aも積極展開している。

 多くの事業がある中で、大和ハウスの祖業にして今も柱になっているのが売り上げ規模約3500億円の「戸建住宅」である。

 同市場は最大手の積水ハウスでも5%程度のシェアしかない。地場の中小業者が圧倒的に多く「ウチは2~3%のシェア」(大和ハウス幹部)。それだけに拡大の余地があるビジネスだが、一方で構造的な少子高齢化と消費税増税といった逆風をもろに受ける上に、「耐震性」「防犯」など設備の機能では他社のキャッチアップも早く差別化が難しい。

 そこで力を入れているのがスマートタウンだ。大阪府堺市に同社が開発した「スマ・エコ タウン晴美台」(65区画)の販売が始まったのは2013年3月。脇濱直樹・大阪都市開発部企画グループ長(45)は、「家を売るだけではなく、コミュニティをいかに作るかが大切。それこそがお客様にとって価値となります」と語る。

関連キーワード

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン