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中国軍 マレーシア機捜索で誤情報連発し技術力の低さを露呈

 韓国の修学旅行生らを乗せたフェリー沈没事故で、すっかりと霞んでしまった感があるマレーシア航空の行方不明機捜索だが、中国の不明機からの信号を捉えたとする誤った情報の発表に対して、米国など20か国以上の捜索隊から批判が高まっている。実際、中国はこれまで少なくとも3回も誤った情報を公表しており、今回の不明機捜索で、軍を含む中国の技術力の低さを露呈した形だ。

 中国は乗員・乗客227人のうち、3分の2以上を占める153人が中国人であることから、不明機の捜索作業に加わった26か国のなかで、最も大規模な捜索活動を展開している。

 それは捜索開始から1か月間で費やした捜索費用が全体の半分を占める2200万ドル(約22億5000万円)であることからも分かる。

 しかし、初期段階で不明機墜落の可能性が高まってくると、「マレーシア政府は入手した情報を速やかに公表せず、それが時間を浪費させ、捜索を遅らせている」などと批判。そのくせ、中国の捜索チームは他の国との情報交換は一切拒否するなど、その非協力ぶりに各国の捜索チームから激しい批判が起きている。

 中国は21基の宇宙衛星や航空機31機、それに8隻の艦船などを駆使して情報を収集しているが、その情報もあやふやなものが多く、これまで3回も誤った情報を公表している。

 1回目は同機不明から3日目の3月9日、中国の地球観測衛星「高分1号」が発見したとされる、ベトナムの南方の南シナ海での大きな浮遊物体3つ。ところが、詳細に解析した結果、不明機とは無関係であることが判明。

 2回目は3月18日に撮影された衛星画像で、長さ約22メートル、幅約13メートルの物体が写っていた。これに先立ち、オーストラリア政府も、この現場から南西に約120キロ離れたところで浮遊物体を見つけたと発表していたことから、確実な情報とみられたが、解析の結果、誤った情報だった。

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