3度目は中国の大型巡航救助船「海巡01」が4月5日、南緯25度、東経101度のインド洋南部で、不明機のブラックボックスから発信されたとみられるパルス信号を捉えたと発表。ところが、これは同じ海域にいた中国艦船が発した信号だったことが分かり、赤っ恥をかいただけでなく、度重なる誤情報に、他の捜索隊が「中国の情報は精査しておらず、あまりにひどすぎる」と批判が高まっている。
しかも、そのパルス信号を捉えた際、中国艦船は周辺海域にいた他国の捜索隊の艦船に通報せず、8000キロも離れた北京に連絡したことが分かり、他の捜索隊の怒りに火に油を注ぐことになった。
中国問題に詳しいジャーナリストの相馬勝氏は中国のミスリードの結果について、次のように指摘する。
「中国の捜索隊の精力的な活動が空回りしていることは間違いない。しかし、それ以上に深刻なのは、中国軍を含め中国の捜索チームが高度な機器を使いこなせず、さらに情報の解析能力も低いことをはしなくも露呈してしまったことだ。
今回の捜索で終始、情報解析に優れていた米英の能力とは雲泥の差があることが明らかになったことで、中国と領土問題を抱える南シナ海の周辺諸国が『中国軍恐るに足らず』と自信をつけたのが、大きな収穫かもしれない」