ライフ

荒木由美子「楽しく過ごせば、お金がなくても幸せになれる」

 世の中にはお金が貯められる人と貯められない人がいる。セールで食材を買っても余らせてしまうし、電気のつけっ放しもしょっちゅう。家計簿は何冊買っても2~3ページで終了…もう何十年もそうやって生きてきた人が「貯められる人」になる秘密とは?

「介護の時は、精神的にも経済的にも厳しかったですね。しかも、そういうピンチの時って、必ず重なるんです。逃げ場がない」

 と語るタレント・荒木由美子(54才)。

 16才でデビュー。同期は榊原郁恵(54才)、高田みづえ(53才)、清水由貴子さん(享年49)ら。山口百恵(55才)の妹分として活躍し、女優として主演した1979年放送のドラマ『燃えろアタック』で大ブレークした。しかし、1983年に13才年上の湯原昌幸(67才)と結婚したのを機に、すっぱり芸能界を引退する。

「それまでは事務所の寮に入っていて、お給料は振込制でした。家計をやりくりするのは初めてだったんです」(荒木・以下「」内同)

 しかも、結婚してわずか2週間後には同居の義母が倒れ、20年間の介護生活がスタート。長男も生まれ、介護と育児に追われる日々が続いた。

「家計簿をつけても出費は増える一方。貯金用の封筒から生活費を借りたりして、全然貯められなかったですね」

 さらに夫の仕事は低迷。起死回生をかけ、自費出版でCDを出そうとするが、その費用は2000万円。

「一生懸命やっている湯原さんに“お金がないのにどうするの”なんて言いたくなかったので、家を売ればいいと覚悟しました。私立の学校に通っていた幼い息子には“学校をやめることになるかもしれないわよ”と言って聞かせましたけどね(苦笑)。幸い銀行から借りられましたが、返済はしなくてはならないので」

 終わりのない介護。認知症が進行した義母のため、荒木のそばから離れられない義母とソファで一緒に眠るなど24時間態勢だった。

「最初に預けた施設は個室だったため、月30万はかかり、私自身も病気をして余命宣告を受け…とにかく、気持ちもお金もいっぱいいっぱいでした。でも、めいっぱい頑張ってもどうにもならないこともある。

 だったら、一旦忘れて、その日を楽しむほうがいいんじゃないかと思ったんです。そういうところは湯原さんもそっくりで(笑い)。月末に2万しかない状況でも“おいしいお寿司食べに行って、明日から節約頑張ろうぜ”っていうタイプ。湯原さんとじゃなければ乗り切れなかった」

 楽しく過ごせれば、お金が少ししかなくても幸せになれる自信がついた。

「昔、実家の母に“子育て、介護をやっている時は、お金は使うようになっていて貯まらないもの。でもそれを乗り越えて落ち着いたら、自然に貯まっていくもの”と言われて。義母を看取り、息子が独立したら、特別に節約するというわけでもないのに本当にその通りになりました。

 今は仲間を呼び、楽しくごはんを食べる余裕もあります。あの時代を乗り切ったからこそ、お金のありがたみもわかるようになりました」

※女性セブン2014年5月8・15日号

トピックス

都内の人気カフェで目撃された田中将大&里田まい夫妻(時事通信フォト/HPより))
《ファーム暮らしの夫と妻・里田まい》巨人・田中将大が人気カフェデートで見せた束の間の微笑…日米通算200勝を目前に「1軍から声が掛からない事情」
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト)
《横綱昇進》祖父が語る“怪物”大の里の子ども時代「生まれたときから大きく、朝ご飯は2回」「負けず嫌いじゃなかった」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
ヤクザが路上で客引きをしていた男性を脅すのにトクリュウを呼んで逮捕された(時事通信フォト)
《ヤクザとトクリュウの上下関係が不明に》大阪ミナミでトクリュウを集めて客引き男性を脅して暴力団幹部が逮捕 この事件で”用心棒”はどっちだったのか 
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
新横綱・大の里(時事通信フォト))
《地元秘話》横綱昇進の“怪物”大の里は唯一無二の愛されキャラ「トイレにひとりで行けないくらい怖がり」「友達も多くてニコニコしてかわいい子だったわ」
NEWSポストセブン
ミスタープロ野球として、日本中から愛された長嶋茂雄さんが6月3日、89才で亡くなった
長島三奈さん、自身の誕生日に父・長嶋茂雄さんが死去 どんな思いで偉大すぎる父を長年サポートし続けてきたのか
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
金髪美女インフルエンサー(26)が “性的暴力を助長する”と批判殺到の「ふれあい動物園」企画直前にアカウント停止《1000人以上の男性と関係を持つ企画で話題に》
NEWSポストセブン
逮捕された波多野佑哉容疑者(共同通信)。現場になったラブホテル
《名古屋・美人局殺人》「事件現場の“女子大エリア”は治安が悪い」金髪ロングヘアの容疑者女性(19)が被害男性(32)に密着し…事件30分前に見せていた“親密そうな様子”
NEWSポストセブン
東京・昭島市周辺地域の下水処理を行っている多摩川上流水再生センター
《ウンコは資源》排泄大国ニッポンが抱える“黄金の資源”を活用できてない問題「江戸時代の取引金額は10億円前後」「北朝鮮では売買・窃盗の対象にも」
NEWSポストセブン
ブラジル公式訪問中の佳子さま(時事通信フォト)
《佳子さまの寝顔がSNSで拡散》「本当に美しくて、まるで人形みたい」の声も 識者が解説する佳子さま“現地フィーバー”のワケ
NEWSポストセブン