だが、2009年頃から『SMAP×SMAP』の終了説が度々、囁かれるようになった。これは月9ドラマが不振に陥った時期と一致するのだという。
「中居正広主演の『婚カツ!』(2009年4~6月期)は1ケタを記録した回もあり、この頃から月9はかつてのブランド力が急速に衰えていきます。同時に、スマスマの視聴率も下がり始めた。ある意味、当然といえば当然のことです。逆に言えば、それまでが良過ぎたとも言えます」(同前)
今年4~6月期の月9ドラマ『極楽がんぼ』は第10話(6月16日)で月9史上最低の7.8%を記録した。この日、『SMAP×SMAP』の視聴率は10.1%。あと一歩で1ケタに落ちてしまうところだった。
「木村拓哉主演の『HERO』の高視聴率は月9だけでなく、『スマスマ』まで救った。このように、ヒット番組が1つ出てくると、周辺の番組も活気づきます。フジテレビとしては、この流れが局全体に波及してほしいと願っていることでしょう。そういう意味では、27時間テレビの司会をSMAPに任せたことで、良い流れができつつあると言えるのではないでしょうか」
1つのヒットドラマが局全体に力を与える。『HERO』をきっかけに、フジが甦るか。