スポーツ

敗れざる者たちの名言録2014夏「甲子園には神様しかいない」

 夏の甲子園で全49代表が登場し、その半分が甲子園を去った。彼らが残した言葉のうち印象的なものを紹介しよう。(取材・文=フリーライター・神田憲行)

 * * *
京都代表・龍谷大平安高校・原田英彦監督(センバツ優勝校。春夏連覇を目指したが、開会式直後の開幕試合で敗れる)
「(開会式直後の特有な雰囲気で「甲子園の魔物」にのまれたのではないか)魔物っていわれますけれど、僕は甲子園には神様しかいないと思っています。神様が向こうを向いただけ」

西東京代表・日大鶴ケ丘・秋山翔投手(笑顔で取材に応じる)
「(甲子園の印象は)自分たちの力以上のものを出せる場所。悔いは全く無いです。今日はいつもより球がきれていました」

宮崎代表・日南学園・椨木(たぶのき)翔選手(東邦の1年生投手に抑えられた)
「ストレートの伸びが全然違う。勝負なんで学年は全く関係ありません。ストレートでどんどん押してくる良い投手でした」

大分代表・大分・佐野皓大投手(大会屈指の右腕と前評判が高かったが、5失点で敗れる)
「(相手の印象を聞かれて)まあ……強かったっす」

茨城代表・藤代・竹内悠投手(初回8点を先制するも逆転負け)
「(しばらく顔面を覆って泣く)野手があんなに点を取ってくれたのに、自分があんな無様なピッチングをしてしまい申し訳ないです。初回の8点で守りにいってしまった」

山口代表・岩国・二十八(つちや)智大選手(4番打者ながら無安打に終わる)
「ヒットが打てなくて悔しいです。それしか残ってないです」

和歌山代表・市和歌山・山根翔希選手(満塁で自分に飛んできたゴロをバックホームせず一塁に送球してサヨナラ負け)
「(壁に向かってしゃがみ込んでひとしきり泣いたあと)バックホームだとわかっていました。でもバウンドが変わって思ったより跳ねなくて、グラブを(普通ではない)上からかぶせて取りにいくことになって、頭がパニックになってしまいました。一塁に投げた瞬間、バックホームと思い出しました。自分のせいで負けました」

広島代表・広陵・吉川雄大投手(9回満塁から押し出しサヨナラ四球で敗れる)
「(「満塁で3ボールになって、捕手がマウンドに行ったが、何を話したのか)『ストレートをど真ん中に投げてこい』と言われました。ミットは真ん中に構えてました。でも投げた瞬間、ボールが指からすっと抜ける感じがして……試合後に『悔いはない』といってもらいました」

愛媛代表・小松・宇佐見秀文監督(初出場校、3点差を9回に逆転されて敗れる)
「負けて悔しい反面、選手はよくやってくれたという少しの満足感もあります」

奈良代表・智弁学園・岡本和真選手(高校通算本塁打73本を誇る今大会随一のスラッガー)
「(ホームランを意識した打席はあったか)なにがあってもホームランは意識しないです。ホームラン打っても1点しか入らないので」

島根代表・開星・黒田雅也主将(優勝候補の大阪桐蔭を相手に4点先制するが、ボークで2点を失い逆転負け)
「あれだけボークを取られたのは初めて。全国の舞台はそういう細かいところも厳しいなと思いました」

関連記事

トピックス

降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
警視庁がオンラインカジノ店から押収したパソコンなど(時事通信フォト)
《従業員や客ら12人現行犯逮捕》摘発された店舗型オンカジ かつての利用者が語った「店舗型であれば”安心”だと思った」理由とは?
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
看護師不足が叫ばれている(イメージ)
深刻化する“若手医師の外科離れ”で加速する「医療崩壊」の現実 「がん手術が半年待ち」「今までは助かっていた命も助からなくなる」
NEWSポストセブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
キール・スターマー首相に声を荒げたイーロン・マスク氏(時事通信フォト)
《英国で社会問題化》疑似恋愛で身体を支配、推定70人以上の男が虐待…少女への組織的性犯罪“グルーミング・ギャング”が野放しにされてきたワケ「人種間の緊張を避けたいと捜査に及び腰に」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン