ライフ

使用者増加中の布ナプキン 経血量減少し生理痛緩和の報告も

 東日本大震災を機に、使用者が増加した布ナプキン。エコの観点から「ゴミを減らせる」と話題になったが、それ以上に「一度使い始めたら、快調で手放せない!」という声も。その人気の秘密とはいったいなんだろうか?

「生理が始まったとたん、ひどい吐き気に見舞われ、体はぶるぶる震えが止まりませんでした。高校生の頃は、鉛筆を持つ手が震えて、テストを受けるどころじゃなくて。

 冷えるだけでなく、体温調節そのものがうまくいかなくなっていたんです。ただただ、冷たい床に体を押しつけて、熱逃しをしなければならない日もありました」

 こう話すのは、A子さん(27才・会社員)。長年、ひどい生理痛に悩まされてきた壮絶な経験を語る。しかし、5年ほど前、そんな生活が一変した。

「生理痛がひどいときは、どうしても薬に頼らざるをえませんでした。それが布ナプキンに変えたとたん、冷えも痛みもなくなり、今日まで一度も薬をのんだことはありません」(A子さん)

 A子さんのように、ひどい生理痛に悩んだ末、布ナプキンに切り替える人が増えていると話すのが、純オーガニック布ナプキンブランド『メイド・イン・アース』の前田けいこさん。

「ここ5~6年は、売上額が年平均2割ほど増えています。昨今のオーガニックブームやナチュラル志向が定着したことも手伝って、“体にいい物を身につけたい”という意識が広く浸透してきたようです」(前田さん)

 実際には、布ナプキンにどんな良さがあるのか。更年期障害や月経困難症など、女性の心身の悩みに向き合う『ポレポレクリニック』院長で心療内科医の辻内優子さんに聞いた。

「私自身も布ナプキンの愛用者です。もともと肌が弱くてかぶれやすく、紙ナプキンだとかゆみが出るので、必要に迫られて布ナプキンを使い始めたのがきっかけです。布ナプキンに変えたとたん、かゆみや肌荒れの症状が出なくなりました。仕事で長時間トイレに行けないこともあるので、量が多い日は、紙ナプキンと併用しています。

 私の場合、量が少なくなっても紙ナプキンを使い続けると肌の炎症が悪化してしまうので、量が減ったら布ナプキンに切り替えるようにしています」

 辻内さんのクリニックでは布ナプキンを展示。直に触れてもらって、興味のある人には、正しい使い方や扱い方の説明も行っている。

「布ナプキンに変えて経血量が少なくなったという人や、生理痛が軽減したという人もいます。なかには、ぽかぽかと温かく感じられて、冷え症が改善されたように感じるといった意見もあります。

 紙ナプキンの高分子ポリマーは、水分を吸収すると同時に熱を奪う性質があることがわかっています。科学的根拠がまだないので証明できませんが、それが理由で布ナプキンのほうが温かく感じるのかもしれません。また、布を直接陰部にあてて温めるため、そうしたことからも、冷えに有効ではないかと考えられます」(辻内さん)

※女性セブン2014年9月18日号

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン