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経団連の政治献金再開 自民と不離一体の集金マシーンの側面

 第2次安倍改造内閣が発足した翌週の9月9日、榊原定征(さだゆき)・日本経団連会長が「政治献金再開」というとびきりの“ご祝儀”を持って自民党本部を訪れた。

 自民党が下野した1993年に献金斡旋の廃止を決めた経団連は、小泉政権時代の2004年にいったん献金を再開したが、民主党政権になった2009年に再び献金への関与を中止していた。

 大企業を中心に約1600社にのぼる加盟企業を抱える経団連本部が、5年ぶりに自民党への献金呼びかけを再開するというのだから、どんな理屈をつけてみても、この団体がしょせんは自民党と不離一体の集金マシーンであることは否めない。

 谷垣禎一・新幹事長の初仕事は「消費税10%の実施」を念押しすることと、献金再開のお礼だった。

 過去、自民党の献金要請は、幹事長ら党3役が経団連本部に出向き、スポンサーである財界幹部に低姿勢で「お願いする」という形式だった。

 今回はカネを出す経団連会長が受け取るほうにわざわざ出向いて「献金をもらってくれ」というのだから恥も外聞もない。

 この間、安倍首相と自民党幹部のほうも「法人税減税」を取引材料に財界から巨額の政治献金をせしめる工作を展開してきたからどっちもどっちの醜悪さだ。

※週刊ポスト2014年10月3日号

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