芸能

今、時代劇がアツイ理由「自由で気持ちいいくらい楽しめる」

 9月20日に『柘榴坂の仇討ち』が公開されたり、6月21日に公開された『超高速!参勤交代』が公開2日で“アナ雪”に続く2位となり、興行収入15億円を突破。さらには「5万回斬られた男」こと福本清三さんが、主演映画『太秦ライムライト』で第18回ファンタジア国際映画祭の最優秀主演男優賞を受賞した。このように、時代劇が今年はアツいが、それと同時に漫画原作の時代劇映画やドラマが増えている。コラムニストで時代劇研究家のペリー荻野さんはこう語る。

「題材としてはなんでもあり。男女逆転『大奥』(TBS系)があれば、『JIN』(TBS系)や『信長のシェフ』(テレビ朝日系)などのタイムスリップものもある自由なジャンル。リアルがリアルじゃないから、気持ちいいくらい楽しめます」(荻野さん・以下「」同)

 そして、今やアイドルたちも、「額を出して髷を結うのはNG」などということなく時代劇に出る時代だ。

「好きな役者が出てるから、ってとこから入ってもいいんです。佐藤健さんのファンが“るろ剣”でチャンバラに目覚め、『七人の侍』に行きつくこともあるだろうし、映画で泣きたいなら『柘榴坂の仇討』もいい。おじさんたちが奮闘する『超高速!参勤交代』だって面白い。“濃厚な人間ドラマを見たいなら、時代劇”と思ってもらえると嬉しいですね」

 8月末、スカパー!と時代劇専門チャンネルが共同で制作した『闇の狩人』の完成披露試写会があった。「お金を払って見ている人たちが『待ってました』とばかりに池波正太郎作品を見に来ている。福士誠治(31才)さんファンなのか、若い子も多く、こんなにも注目してくれてるのかと思うと、嬉しい限りです」

 試写会後、ポスターや看板の前で写真を撮っている若い女性も目についたとペリーさんはほほ笑む。

 10月からは、小栗旬(31才)主演の『信長協奏曲』(フジテレビ系)が月9でスタートする。情報の氾濫で、現実逃避が難しくなった今。時代劇の架空感が、ちょうどいいのかもしれない。

※女性セブン2014年7月10日号

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