国内

寡婦年金と死亡一時金の差 残された妻が得するのは寡婦年金

 長年連れ添った夫と死別…人生にはそんな不測の事態が起こるもの。夫がいなくなったとき、あなたに残されたお金はいくらなのか。年金はいくら支払われるのかを今のうちにチェックしておいた方が良い。それこそが、老後破産の道を回避する術だ。

 年金受給資格である夫が亡くなった場合、残された妻や子には「遺族年金」が支給される。

 その額は夫がサラリーマンだったか自営業者だったのか、妻に厚生年金の受給資格があるのかないのか、子供はいるのかいないのか、いるとすれば何人いて、それぞれ何才なのかなど、そうした要素によって大きく変わってくる。

 自営業者だった場合はそもそも「遺族厚生年金」の受給はない。18才未満の子供がいる場合には「遺族基礎年金」と「子の加算」が支給される。子供が全員18才以上になった場合には「遺族基礎年金」の受給はなくなる。

 そもそも子供がいない場合には、「遺族基礎年金」は受給できない。そうすると、妻は自分の基礎年金や厚生年金(厚生年金受給資格がある場合)をもらえるようになるまで、年金の空白期間が生まれてしまう。そこで、その空白を埋めるために用意されているのが「寡婦年金」と「死亡一時金」だ。しかし両方受給することはできず、どちらかを選択する。

「年金博士」として知られる社会保険労務士の北村庄吾さんは、こう解説する。

「死亡一時金は夫の死後2年以内に一度だけ受給できるのに対し、寡婦年金は妻が60才から65才までの間しか受給できません。金額としては夫の基礎年金の4分の3の額を受給できる寡婦年金の方が断然トクです。ただし、夫の国民年金保険料納付期間が25年(将来的には10年を検討中)以上ないと受給できないので注意が必要です」

 65才になり、年金受給資格者となった妻には自分の基礎年金77万2800円(満額支給の場合)が支給され、妻自身に厚生年金の受給資格がある場合には厚生年金がプラスされる。

※女性セブン2014年12月25日・2015年1月1日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン