「僕は母子家庭で育ち、母が働きに出ていたため、勉強のことなどについて話し合う機会は少ない方でした。そうした経験から、学びや夢を親子で共有できたら、将来についてよりポジティブになれる可能性が高いのでは? という意識を強く持っていました。高校生であれば自主的に勉強に取り組むことができますが、小中学生にとっては親子の関係性が非常に重要。“親がほめてくれたから、もっとがんばろう!”と思う反面、“親に勉強しろと言われるから、勉強が嫌いになった”ということもよくあります。

『勉強サプリ』は、親がどれだけ具体的にほめてあげられるかにこだわりました。ほめるといっても曖昧なものではなく、“この単元のここをがんばって、解けるようになったね!”という具体性が大切。そのため、保護者向けに“今日ほめてあげるポイントはここ”という報告をするサービスや、子供にどう声をかけたらいいか、といったコンテンツも提供しています」(中野さん)

 質の高い講師陣による大量の講義動画や多様なコンテンツを備え、ログ解析によるフィードバックほか、サービス内容を考えると、提供価格が月額980円という点はコストパフォーマンスが高いと評判だ。そうした影響もあってか、同サービス開始から日が浅いものの、タイの日本人学校に子供を通わせている親から「ぜひ使わせたい!」との問い合わせを受けたり、人気ブログで「子供ができたら、塾よりこっちを使わせたい」といった書き込みがみられるなど、消費者からは早くも好評価を得ている。

「不得意な教科は戻って勉強する、得意な教科は先に進むなど、学年にこだわらず一人ひとりの力や意欲に合わせたフレキシブルな学びも、『勉強サプリ』なら可能です。今後もオンラインならではのメリットを最大限に活かし、ビッグデータを活用した最良のコンテンツの提供、より密接なコミュニケーションの拡大を目指していきます。“子供に教えられない”、“子供が何を勉強しているのか、わからないから塾に丸投げ……”ではなく、親子で学びの新しい繋がりを築いていくことで、未来を考えるきっかけを見つけていただけたら嬉しいですね」(中野さん)

 独自のコンセプトとこだわりを持ったオンライン教育サービス『勉強サプリ』が、少子化という環境の中、今後の教育マーケットにどう影響を与えるか。

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