「GI値を提唱したトロント大学のジェンキンス博士が提唱した『セカンドミール効果』という概念があります。これは、最初に摂った食事=ファーストミールが、次の食事後の血糖値に影響するというもの。例えば、午後のおやつに低GI値食品を摂ると、夕食後の血糖値上昇を抑えることができます。今のところ、セカンドミール効果が確認されているのは、大豆や大豆製品、アーモンドなどのナッツ類です」(辛先生)
ある研究では、「間食に大豆バーを食べたグループは、せんべいなどの米菓子を食べたグループだけでなく、間食を摂らなかったグループに比べても、食後血糖値が低かった」という結果が出ている。
しかし実際に間食で食べられているものをチェックすると、大塚製薬が実施した「間食調査」(首都圏の30~50代ビジネスパーソン・1200名対象)では、1位「チョコレート・チョコレート菓子」75.1%、2位「クッキー・ビスケット」58.2%、3位「せんべい」50.3%、次いで「スナック菓子」39.3%、「キャンディ・ぐみ」36.8%が並ぶ。また、明治が実施した「ビジネスパーソンのおやつ事情に関する調査」(20~50代男女・800名対象)でも、1位「チョコレート菓子」60.7%、2位「チョコレート」58.1%、3位「せんべい・おかき」37.6%、4位「スナック菓子」32.3%、5位「飴」27.1%と、ほぼ同じ結果が出た。
「間食というと、甘いお菓子を選びがちですが、低GI食品である大豆バーや豆菓子・ナッツ類はコンビニなどでも手に入るので、間食にしやすい食品だと思います。血糖値の変動による不調を抑える効果が期待できるだけでなく、腹もちがよく、空腹感が抑えられますから、肥満や生活習慣病の予防にも繋がるでしょう。空腹をがまんしてストレスを溜めるよりも、間食に適した、おやつ選びをしてもらいたいですね」(辛先生)