そんなセガイトイズに負けじとウェアラブル玩具で勝負を挑むのがタカラトミーだ。6月20日に発売する『プレイウォッチ』(税込み7980円)は、写真撮影や動画、声色を変えられるボイスレコーダーやゲームなど、たくさんの遊べる機能を詰め込んだ。
だが、同社のマーケティング担当者(ボーイズ事業部)は、ハイテク玩具の開発の難しさを口にする。
「いくら大人向けのウェアラブル端末が流行っているからといって、玩具にその機能を寄せすぎないようにしました。
プレイウォッチにネット接続やWi-Fiなどの通信機能を搭載しなかったのは、課金やネット上でのトラブルを防ぐ目的もありますし、高性能で売価を上げると“おもちゃ”の範疇ではなくなってしまいますからね」
あくまでも子供用は「大人の真似っこ」に止めておく“線引き”が必要というわけだ。
日本玩具協会によれば、2014年度の国内玩具市場規模は7367億円で、少子化にもかかわらず過去10年で最高を記録したという。
しかし、好調の要因は『妖怪ウォッチ』や『アナと雪の女王』のヒットにより関連商品がバカ売れしたため。つまり、玩具そのものの支持よりもキャラクター人気に依存した“棚ぼた体質”なのである。
今後、大人も目を見張るハイテク玩具がどこまで子供心を掴むことができるか。その動向によって玩具業界の未来が左右されるといっても過言ではないだろう。