国際情報

「被害者の立場は千年変わらぬ」説く韓国に加害者の過去あり

 韓国人の日本に対する「恨」(ハン)は秀吉の朝鮮出兵まで遡る。だが、鎌倉時代・中国を支配していた「元」による九州への攻撃・「元寇」における高麗軍の蛮行について、韓国は未だ固く口を閉ざしたままだ。

 * * *
 韓国大統領・朴槿恵は2013年3月1日の「3・1独立運動記念式典」で日本統治時代を振り返ってこう発言した。

「加害者と被害者という立場は1000年の時が流れても変わらない」

 この“被害者メンタリティ”に凝り固まった韓国人が「最も嫌いな日本人の一人」とするのが、16世紀に朝鮮出兵した豊臣秀吉だ。最近も韓国では、秀吉軍を海戦で打ち破った民族の英雄・李舜臣を描く映画『鳴梁』が大ヒットした。

 しかし、明星大学戦後教育史研究センターの勝岡寛次氏は、韓国の一方的な被害者意識に異を唱える。

「実は秀吉の朝鮮出兵の300年前に韓国(高麗)軍は日本に侵攻し、暴虐の限りを尽くしました。この事実を韓国は都合良く忘れています」

 1274年、中国を支配していた元が鎌倉時代の日本に侵攻した。この時、元に征服されていた高麗は遠征軍に加わり、対馬と壱岐に攻め入ったのだ。

 当時、元への警戒を鎌倉幕府に呼びかけた日蓮聖人の遺文を集めた『高祖遺文録』に元・高麗連合軍侵攻時の残忍な記録が残っている。

《百姓等ハ男ヲバ或ハ殺シ、或ハ生取ニシ、女ヲバ或ハ取集テ、手ヲトヲシテ船ニ結付、或ハ生取ニス》

 住民の男は殺されるか生け捕りにされ、女は手に穴を開けられ数珠つなぎの捕虜にされたという記述だ。勝岡氏が文献を解説する。

「『高祖遺文録』を所収した『伏敵編』の編者で歴史学者の山田安栄氏によれば、捕虜の手の平に穴を開けて縄を通すのは、百済の時代から朝鮮半島の伝統であり、“数珠つなぎ”は高麗軍の仕業と推測しています。また『高麗史』によれば、高麗軍は日本で200人もの童男童女を生け捕りにして、高麗の忠烈王とその妃に献上したということです」

関連キーワード

トピックス

新関脇・安青錦にインタビュー
【独占告白】ウクライナ出身の新関脇・安青錦、大関昇進に意欲満々「三賞では満足はしていない。全部勝てば優勝できる」 若隆景の取り口を参考にさらなる高みへ
週刊ポスト
受賞者のうち、一際注目を集めたのがシドニー・スウィーニー(インスタグラムより)
「使用済みのお風呂の水を使った商品を販売」アメリカ人気若手女優(28)、レッドカーペットで“丸出し姿”に賛否集まる 「汚い男子たち」に呼びかける広告で注目
NEWSポストセブン
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
天皇皇后両陛下主催の「茶会」に愛子さまと佳子さまも出席された(2025年11月4日、時事通信フォト)
《同系色で再び“仲良し”コーデ》愛子さまはピンクで優しい印象に 佳子さまはコーラルオレンジで華やかさを演出 
NEWSポストセブン
クマ捕獲用の箱わなを扱う自衛隊員の様子(陸上自衛隊秋田駐屯地提供)
クマ対策で出動も「発砲できない」自衛隊 法的制約のほか「訓練していない」「装備がない」という実情 遭遇したら「クマ撃退スプレーか伏せてかわすくらい」
週刊ポスト
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
文京区湯島のマッサージ店で12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕された(左・HPより)
《本物の“カサイ”学ばせます》12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕、湯島・違法マッサージ店の“実態”「(客は)40、50代くらいが多かった」「床にマットレス直置き」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン