ビジネス

中国人社員の叱り方 人前で怒ることは絶対ご法度で1対1が基本

 中国人採用に積極的な企業は増えているが、自己中心的な中国人との付き合い方に悩んでいる人は多い。

「ろくに成果も挙げていないのに『給料を上げろ』と文句を言ってきたり、2月の春節(中国の旧正月)に勝手に仕事を休んで帰国してしったり、日本人ではありえない言動に困っている」(中国と関連深い商社の中堅社員)

 そんな中国人を諭すには、面子を気にする性格を利用して、「他の社員からキミは評判が悪い」など第三者の声を伝えるのが効果的と指摘する向きがある。

 それに加え、話す状況も大事だというのが、中国に進出する日本企業のコンサルティングを行なう「ミズノ・コンサルタンシー・ホールディングス」の水野真澄・代表だ。

「中国人は何よりも面子を大事にするので、人前で怒ることはご法度です。叱るときは1対1が基本。なおかつ、感情的に怒るのではなく、『こうしたらより良くなったはずだ』と相手のモチベーションを上げることが肝心です」

 日本人には身勝手に映る主張にも冷静に対応したい。

「春節は日本人にとってのお正月。彼らはただ親族に会いたいだけです。中国人は“自分の利益になるか”に鋭く反応するので、休んでほしくない場合は、『会社にいてくれないと困る理由』を細かく説明して、『休まず頑張ることで得られるメリット』を具体的に説明すると効果的です」(同前)

 日本人が得意とする「以心伝心」は通用しない。彼らが大事にする「面子」に注意しつつ、相手の気持ちを上手く揺らすことが大事だ。

※週刊ポスト2015年8月14日号

関連キーワード

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン