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行ってらっしゃいキスするカップル しない人より収入25%高い

 アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎の患者、数十人に、恋人や配偶者と30分間キスをしてもらった結果、ダニやスギ花粉に対する皮膚のアレルギー反応が、キスをする前に比べて減弱することがわかった。この研究を行ったアレルギー科の医師・木俣肇さんが今年9月、ユーモアあふれる科学研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」を受賞し、話題となった。

 また、カナダのウィルフレッド・ローリエ大学研究者、アーサー・サズボさんは、“行ってらっしゃいのキス”をしてから家を出るカップルのほうが、そうでないカップルに比べて欠勤率が低く、交通事故に遭う確率も低いこと、さらに、収入が25%高く、寿命も平均5年長くなることなどを発表。チュー目せずにはいられないのだ。

 一体なぜ、これほどの効能があるのだろうか。

「キスをすると、オキシトシンやβエンドルフィン、エストロゲンといったホルモンが多く分泌されることが報告されています」

 とは、自治医科大学教授の矢田俊彦さん。オキシトシンとは、母乳分泌や子宮を収縮させ、分娩を促すホルモンとして知られているが、最近の研究では、信頼感や愛情を高める効果もあることがわかってきた。

「オキシトシンが多く分泌されると、信頼や絆が生まれやすく、人間関係がうまくいくようになります。ストレスの主な原因は人間関係といわれていますから、キスは、ストレスを和らげ、リラックスさせるのに効果的なんです」(矢田さん)

 夫についていえば、会社の人間関係がよくなれば、欠勤率は低くなり、上司の覚えがよくなれば収入も上がる。もちろん夫婦ともにストレスが減れば健康を維持しやすくなり、免疫力もアップ。長生きが期待できるというわけである。さらに、女性にはこんなうれしい効果も。

「ハーバード大学の研究で、オキシトシンが増加すると、体脂肪の燃焼が促進されることがわかりました。また、過剰な食欲が抑制されることが、私たちとアメリカの研究で判明しました。これらの作用によって、肥満が改善します」(矢田さん)

 つまり、キスでダイエット効果も期待できるのだ。

「オキシトシンと一緒に分泌量が増えるホルモン、βエンドルフィンは、脳をリラックスさせて、イライラを鎮める作用があります。さらに、女性ホルモンの代表格とされるエストロゲンは、美肌や美髪を保ってくれます。キスによって分泌されるホルモンのおかげで、若々しさを維持できるのです」(矢田さん)

 ダイエットから収入アップ、長生きまで…。パートナーがいれば、いつでも気軽にできるのだから、最高&最安値の美容・健康法だろう。これはもう恥ずかしがってはいられない。今夜から早速…。いかがだろうか?

※女性セブン2015年11月17日号

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