スポーツ

女子セブンズ日本代表 フジTV、ANA、新潮社など多彩な面々

女子7人制ラグビー日本代表「サクラセブンズ」

 ラグビーW杯イングランド大会でのジャパンの大躍進により、空前のラグビーブームが起こっている。だが、盛り上がるラグビー界を支えるのは、五郎丸歩ら男子選手だけではない。大和撫子たちも、男子同様に世界を驚かせるべく大舞台に挑もうとしている。

 来年開催されるリオデジャネイロ五輪から、7人制ラグビーが正式種目として採用される。女子7人制日本代表チーム(通称・サクラセブンズ)は現在、リオへの切符を目指し、アジア予選を戦っている真っ最中だ。試合時間は7分ハーフの計14分間。11月7~8日に行なわれた香港大会と、同28~29日に秩父宮ラグビー場で開催される日本大会の結果を合わせ、参加6チーム中1位になれば、本大会への出場権を手にできる。

「サクラセブンズ」は、今年8月にはワールドラグビー女子セブンズシリーズ予選大会を2位通過。来季からの同シリーズ参加権を得て、世界トップ11に仲間入りを果たした。格下のチームが多いアジア予選では、五輪出場権獲得の最有力候補と目されている。

 男子代表選手の多くはトップリーグに参戦していて、所属チームとプロ契約を結んでいる。しかし、まだメジャー競技とはいえない女子の場合、リーグは主にクラブチームで構成されている。つまり、スポーツ以外に本業を持った社会人や学生たちによって構成されているのだ。男子に比べて、決して恵まれた環境であるとはいえない。しかし、その分、個性ある経歴を持った選手が集っている。今回、職場まで密着取材したFW桑井亜乃(26)もそのひとりだ。

 日本ラグビー協会は、リオ五輪での7人制ラグビー公式種目採用を機に、女子代表チームの強化を図るため他競技からの転向選手を探すトライアウトを5年前から実施する。桑井もそのトライアウト組で、彼女は中京大学時代まで、陸上・円盤投げの選手だった。当時は、あの元祖鉄人・室伏重信氏の指導も受けていたという。

「大学時代にラグビー部の先生からラグビーへの転向を薦められたんです。ちょうど五輪種目に採用されることが決まった時期で、これから強化されていくというのも魅力でした。室伏先生にも相談しましたが、『やってみたらいいんじゃないか、応援するよ』とおっしゃってくださって。それで大学4年で陸上を引退してから、ラグビーの練習を始めたんです」(桑井)

 彼女は現在、埼玉県・熊谷市にある八木橋という百貨店に勤務しながら、アルカス・クイーン・クマガヤという地元クラブチームに所属している。職場では事務などのデスクワークが主な仕事だが、人手が足りない時は売り場に出ることもあるという。

「この間は、地下の食品売り場でビールの販売を手伝いました。職場のみなさんには本当に感謝しています。遠征が重なると、月に3日しか出勤できないこともあるんです。それでも、久しぶりに出勤しても笑顔で迎えてくれますから。ありがたいことです」(同前)

 北海道出身の彼女は、ラグビータウンと呼ばれる熊谷の街にも感謝の念を抱いている。

「街全体にラグビーというスポーツへの理解があるんです。たとえば化粧品を買いに行って、私がラグビー選手だとわかると、試供品を多めにくれたりして。小さいことですけど、ひとつひとつの心遣いが嬉しいですね」(同前)

関連記事

トピックス

中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《巨人V9の真実》400勝投手・金田正一氏が語っていた「長嶋茂雄のすごいところ」 国鉄から移籍当初は「体の硬さ」に驚くも、トレーニングもケアも「やり始めたら半端じゃない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン
フランクリン・D・ルーズベルト元大統領(写真中央)
【佐藤優氏×片山杜秀氏・知の巨人対談「昭和100年史」】戦後の日米関係を形作った「占領軍による統治」と「安保闘争」を振り返る
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(右)と工藤公康氏のサウスポー師弟対談(撮影/藤岡雅樹)
《サウスポー師弟対談》江夏豊氏×工藤公康氏「坊やと初めて会ったのはいつやった?」「『坊や』と呼ぶのは江夏さんだけですよ」…現役時代のキャンプでは工藤氏が“起床係”を担当
週刊ポスト
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト
『あんぱん』の「朝田三姉妹」を起用するCMが激増
今田美桜、河合優実、原菜乃華『あんぱん』朝田三姉妹が席巻中 CM界の優等生として活躍する朝ドラヒロインたち
女性セブン
別府港が津波に見舞われる中、尾畠さんは待機中だ
「要請あれば、すぐ行く」別府湾で清掃活動を続ける“スーパーボランティア”尾畠春夫さん(85)に直撃 《日本列島に津波警報が発令》
NEWSポストセブン