――三度の飯より音楽が大好きという感じだった?

「まあ、そうですね。うちは親父が洋楽好きで、家ではいつも外国の曲が流れていたんですよ。ナット・キング・コールとかタンゴとか。両親とも歌謡曲や演歌が嫌いで(笑い)。だからぼくも洋楽以外は聴いたことがありませんでした。ぼく自身が音楽に衝撃を受けたのは、小学5年生のときに聴いたビートルズですね」

――ドラムを選んだのはなぜですか?

「ドラムセットのたたずまいに憧れたんです。当時、楽器屋さんにはドラムセットがかっこよく飾ってあったんです。それを見て、中1のときにはドラマーになろうって決めてましたね。家では菜箸をスティック代わりにして机を叩いたりして(笑い)。中3のときにお小遣いを貯めて3000円の頭金を払い、3万円のドラムセットを10回払いの月賦で買ったんです。よく親父も許してくれたと思いますけどね。友達に教えてもらったら、エイトビートも叩けたんです。それでビートルズやベンチャーズのレコードに合わせて、指の皮がむけるまで叩いてましたね」

 稲垣少年のきらきら輝く瞳を想像しながら、ドラムを叩くのは認知症の予防になるらしい、という先頃目にしたニュースをつい口にすると、

「確かに、リハビリになるかもしれませんね。(と、茶目っ気たっぷりに笑ったあと)ドラムって誰にでも叩けますから(と、真顔で)」

――いやいや。無理ですよ、手と足バラバラで叩くなんて!(と言うと、稲垣さんはニッコリ)。話は変わりますが、子供の頃から歌は得意でしたか?

「全然。学校の音楽は嫌い。というか興味がなかったですね。ハハハハハ」

 それまでの控えめな笑顔と変わって、大きな笑い声。

「ぼくはね、先生に毎日怒られていたんです(笑い)。じっと座っていられない、注意散漫だと言われてチョークは飛んでくる、バケツを持って廊下に立たされる…。教壇の隣に机を置かれたこともあったなぁ、ハハハハハ。でも、めげないんですよ」

 確かになかなかのかだっぱりだ!

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