国内

小籔千豊 川島なお美治療めぐる騒動に「外野は黙っておけ」

小籔千豊「僕は家族を守るために死に方も考えてあるんです」

 イキる、とは調子に乗る、勢いづく、威張る、偉そうにするなどの意味。吉本新喜劇・座長の小籔千豊(こやぶ・かずとよ)は「イキる奴」が嫌いだという。小籔が、家族と命、そして「死に方」について語った。

 * * *
 川島なお美さんが亡くなった後に、がんの治療方針を巡って医者同士が揉めていることが話題になっています。正直、医療の専門的なことは僕にはわかりません。ただ僕の母親が亡くなった時の経験でいうと、いろいろと思うところはあります。
 
 新喜劇に入って1年ちょっとのクリスマスに母親が悪性リンパ腫で入院することになりました。「早ければ余命2週間。でも抗がん剤治療をくぐり抜けたら、わりと長生きする」と診断されました。

 どうにか抗がん剤治療が功を奏したのに、その後の治療を母親が「金かかるだけやから、治療もええ、退院する!」と言いだして譲らない。仕方なく、せめて週1回通院する約束で退院することになったけど、母親は通院してなかった。「病院行ったら1本数万円する注射を打たなあかん。もったいなすぎる」と病院に行ったふりをしてたんです。
 
 母親は健康だった時から「延命なんかいらん。死ぬ時は死ぬんや」と言っていてブレはなかった。だから僕は本人が望む通りにしたらええ、という気持ちもありました。
 
 とはいえ、当時30歳になるかならないかの僕は貧乏で、治療代をビタ一文払えなかった。結局、何年かして母親は亡くなりましたが、あの時僕にお金があったら、目の前に札束を積んで「『注射も入院もなんぼでもせえ』と言えたのに」という後悔は今もあります。
 
 結局は本人や家族がその時ベストだと思って選んだら、それでええと思うんです。大往生された方の家族でも少なからず後悔はあるはずです。それは家族の間だけで悩んだり思いをめぐらせればいい話。川島さんのケースでは医者ではない人たちまで好き勝手に「ああすればよかった」なんて言ってるようですが、「外野は黙っておけ」です。
 
 母親のことは「家族を守るためには金が必要で、金を稼ぎ続けないといけない」という意志を固めるきっかけになりました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

防犯カメラが捉えた緊迫の一幕とは──
《浜松・ガールズバー店員2人刺殺》「『お父さん、すみません』と泣いて土下座して…」被害者・竹内朋香さんの夫が振り返る“両手ナイフ男”の凶行からの壮絶な半年間
NEWSポストセブン
リモートワークや打合せに使われることもあるカラオケボックス(写真提供/イメージマート)
《警視庁記者クラブの記者がカラオケボックスで乱痴気騒ぎ》個室内で「行為」に及ぶ人たちの実態 従業員の嘆き「珍しくない話」「注意に行くことになってるけど、仕事とはいえ嫌。逆ギレされることもある」 
NEWSポストセブン
「最長片道切符の旅」を達成した伊藤桃さん
「西国分寺から立川…2駅の移動に7時間半」11000kmを“一筆書き”した鉄旅タレント・伊藤桃が語る「過酷すぎるルート」と「撮り鉄」への本音
NEWSポストセブン
ドジャース・山本由伸投手(TikTokより)
《好みのタイプは年上モデル》ドジャース・山本由伸の多忙なオフに…Nikiとの関係は終了も現在も続く“友人関係”
NEWSポストセブン
齋藤元彦・兵庫県知事と、名誉毀損罪で起訴された「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志被告(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志被告「相次ぐ刑事告訴」でもまだまだ“信奉者”がいるのはなぜ…? 「この世の闇を照らしてくれる」との声も
NEWSポストセブン
ライブ配信アプリ「ふわっち」のライバー・“最上あい”こと佐藤愛里さん(Xより)、高野健一容疑者の卒アル写真
《高田馬場・女性ライバー刺殺》「僕も殺されるんじゃないかと…」最上あいさんの元婚約者が死を乗り越え“山手線1周配信”…推し活で横行する「闇投げ銭」に警鐘
NEWSポストセブン
伊勢ヶ濱親方と白鵬氏
旧宮城野部屋力士の一斉改名で角界に波紋 白鵬氏の「鵬」が弟子たちの四股名から消え、「部屋再興がなくなった」「再興できても炎鵬がゼロからのスタートか」の声
NEWSポストセブン
環境活動家のグレタ・トゥンベリさん(22)
《不敵な笑みでテロ組織のデモに参加》“環境少女グレタ・トゥンベリさん”の過激化が止まらずイギリスで逮捕「イスラエルに拿捕され、ギリシャに強制送還されたことも」
NEWSポストセブン
親子4人死亡の3日後、”5人目の遺体”が別のマンションで発見された
《中堅ゼネコン勤務の“27歳交際相手”は牛刀で刺殺》「赤い軽自動車で出かけていた」親子4人死亡事件の母親がみせていた“不可解な行動” 「長男と口元がそっくりの美人なお母さん」
NEWSポストセブン
荒川静香さん以来、約20年ぶりの金メダルを目指す坂本花織選手(写真/AFLO)
《2026年大予測》ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート 坂本花織選手、“りくりゅう”ペアなど日本の「メダル連発」に期待 浅田真央の動向にも注目
女性セブン
トランプ大統領もエスプタイン元被告との過去に親交があった1人(民主党より)
《電マ、ナースセットなど用途不明のグッズの数々》数千枚の写真が公開…10代女性らが被害に遭った“悪魔の館”で発見された数々の物品【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン