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2016.02.12 07:00  NEWSポストセブン

『武道館』原作・朝井リョウが考える「アイドルの恋愛禁止」

「アイドルの恋愛禁止」について語る朝井リョウ氏

 直木賞作家・朝井リョウ氏原作によるドラマ『武道館』(フジテレビ系、BSスカパー!)が2月6日にスタートした。5人組女性アイドルグループ「NEXT YOU」を主人公にアイドルの世界の裏側を描くこの作品。ハロー!プロジェクトのアイドルグループ「Juice=Juice」がNEXT YOUを演じ、実際につんく♂プロデュースでCDもリリースするということでも話題だ。自身もハロプロの大ファンだという朝井氏は、Juice=Juice主演の『武道館』をどう観たのだろうか──。2月4日に開催された試写会で第1話を観た直後の朝井氏に話を訊いた。

──試写会で『武道館』の第1話を観たばかりですが、いかがでしたか?

朝井:やはり原作者なのでなかなか1人の純粋な視聴者としては観られなくて、物語をどう伝えていくかという視点で観てしまいました。たとえば、事務所のスタッフの会話とNEXT YOUのメンバーたちの会話が重なることで場面展開をしていくシーンがいくつかあったんですが、小説でこの手法を何度も使うとちょっとクドくなってしまう。でも、映像で見るとそうすることですごく自然に描けるなあ、とか。第1話ということで、いろいろなことを説明しなくてないけないと思うんですが、そこをドラマとしていかに飽きさせず面白くするかという点に、すごく腐心してくださったんだろうなあということを感じながら観ていました。

 ライブのシーンはやっぱり映像だからこそ表現しやすいものだなと思いましたね。歌って踊っている姿や、熱狂している客席の様子は、文章ではなかなか表現しにくいものなので。今後も文章では描きにくいシーンがピックアップされていると、映像化の意味が強まると思います。

 ただ、逆に言うと、映像のなかで描かれていない部分については、小説を手にとって感じとってほしいという気持ちもあります。小説って、たとえば水に何か物を投げ入れたら、バシャンと水がはねてから、水面の余韻が消えるまで文章で表現できるんですけど、ドラマの場合はバシャンというところで終わらないとテンポが悪くなってしまう。なので、ドラマでは描かれていない“余韻”や“裏側にあるメッセージ”というものを小説を読んで考えてもらえたらいいなと思いますね。ドラマの利点と小説の利点がうまく重なって『武道館』という物語が完成するという感覚です。

──そもそも映像化を想定して執筆していたのですか?

朝井:いつか映像化されたらいいな~と夢見てはいましたが、実在するアイドルに演じてもらうなんていう挑戦的なことが実現するとは考えてなかったですね。アイドルにしてみたら、あまり口に出したくないような台詞もあるでしょうし…。なので、映像化の話をいただいた当初は『蛇にピアス』の主演の吉高由里子さんみたいに、まだ有名ではない新人の女優さんが体当たりで演技する、みたいなイメージを抱いていたんですよ。まさか現実のアイドルが演じるとは、まったく想像もしてませんでしたね。

──朝井さんもファンであるJuice=JuiceがNEXT YOUを演じることになるわけですが、朝井さんの推薦があったんですか?

朝井:最初は、オーディションで選んだ素人の女の子たちでNEXT YOUを結成するという話だったんですよ。だけど、歌もダンスも演技もできるようにならなくてはいけないとなると、いきなり素人の女の子では難しい、となりまして……制作側の方々から「もし現実のアイドルがNEXT YOUを演じるとしたら?」と聞かれたんですよね。そこで、「その場合はハロー!プロジェクトがいいです」と答えました。つんく♂さんの歌詞に影響されて書いた本でもあるので、ハロプロでお願いします、と。

──Juice=Juiceが演じるNEXT YOUを観て、いかがでしたか?

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