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特殊詐欺被害 高齢者ではアダルトサイトに関する相談が急増

 オレオレ詐欺など特殊詐欺の2015年の被害額は約500億円規模。詐欺に騙されないために、今すぐ親に教えておきたい巧妙な誘い文句や手口。定番ともいえる電話による手法だけでなく、パンフレットを利用した購入権の当選&名義貸しの詐欺にも注意したい。

 金融商品取引被害の被害回復で実績のある、あおい法律事務所の代表弁護士、荒井哲朗さんが警告する。

「まず老人ホーム入居権などのパンフレットが郵送されてきます。そして後日、“買えるのはあなただけ。その老人ホームに入居したいお年寄りがいるので、人助けと思って代わりに申し込んでもらえないか? 謝礼は払う”と電話がかかってくる。それで承諾してしまう高齢者も多いのです」

 ところが承諾すると、今度は弁護士や警察官を名乗る別の人物からの電話があり、「名義貸しは犯罪です。今すぐお金を払って解決すれば罪になりません」と迫る。承諾しても断わっても、責め立てられて追い込まれ、術中にハマってしまう例も少なくない。

 つい先日も、同様の手口で現金1000万円をだまし取ろうとした詐欺グループ10人が摘発されたばかり(2月11日)。同グループからすでに20人以上が約1億5000万円をだまし取られており、身近な犯罪だと知っておきたい。

 全国の自治体にある消費生活センターなどに寄せられた相談内容を集約しているのが、消費者庁所管の国民生活センターだ。「ここには全国から実にさまざまな詐欺被害相談がある」と、相談部の飯田周作さんは話す。

「最近は、国民生活センターや消費生活センターなどの公的機関や、ボランティア団体をかたって“あなたの個人情報が漏れているので削除します”と電話をしてきて、お金を騙し取る手口が増えています」(飯田さん・以下「」同)

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