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高齢者のインフルエンザ 肺炎との合併症が懸念材料

A型インフルエンザと診断された天皇陛下

 2月28日、天皇陛下がA型インフルエンザと診断された。昨年12月に82歳になった天皇は今年もほとんど休みなく多くの公務をこなしてきた。高齢でインフルエンザに感染すると、どのような危険が潜んでいるのか。
 
 厚労省が週ごとに発表する「インフルエンザによる入院患者数」(2月15~21日、1349人)を年齢別にみると、10歳未満が43%で最も多いが、次に多いのが高齢者だ。60代は10%、70代13%、80歳以上は19%と歳を重ねるほど割合が増えていく。日本臨床内科医会でインフルエンザ研究班長を務める河合内科医院・河合直樹医師はこう解説する。

「高齢者がインフルエンザを発症すると、気管などの呼吸器が荒れ抵抗力が落ちて細菌が付着しやすい。この細菌によって引き起こされる肺炎との合併症が高齢者には多いのです」

 河合医師らが2002年から2003年のA型インフルエンザ患者1825人を調べたところ、肺炎を併発した割合は15歳以下は0.1%、16~64歳は0.8%しかいないのに、65~79歳で2%、80歳以上は13%と跳ね上がった。

「肺炎合併症にかかると、呼吸困難で酸素を取り込みづらくなる。悪化すると血中酸素濃度が落ちて意識障害を生じ、命に関わることもあります」(同前)

 肺炎は高齢者の死亡原因の3位にランクされる病気であるだけに、対策が必要である。

「肺炎球菌感染の予防接種を受けるだけでリスクを下げることができる」(同前)

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