ビジネス

レジャーホテルが激変 女子会、ファミリー、民泊の受け皿も

リビング&2ベッドルームの部屋も(ホテル ララ ツカサ/福岡)

 訪日外国人客が激増している。2016年に入っても勢いは止まらない。1月だけを見ても前年同月比52.0%増の185万2000人と、単月では2015年7月に次ぐ最高記録となった。訪日外国人客の増加が要因とされるホテル不足問題、今後もさらに拍車がかかることだろう。

 そんなホテル不足問題の受け皿として注目されているのが“レジャーホテル”、いわゆるラブホテルだ。ホテル評論家の瀧澤信秋氏がレジャーホテルの可能性についてレポートする。

 * * *
 2016年2月10日、一般社団法人日本レジャーホテル協会の2016年新春賀詞交歓会でのこと。会の冒頭、ステージへ立った清水祐侍会長の挨拶は熱かった。

「レジャーホテルに対する条例の規制緩和とともに、問題の多い『民泊』がなし崩し的に規制緩和されているが、レジャーホテルは充分ホテル不足問題の受け皿になれる!」と訴えた。

 一般の宿泊施設同様、レジャーホテルも旅館業の許可が前提であるが、客室を選ぶタッチパネルや自動精算機といった設備を採用する「4号営業」といわれる施設と、スタッフを配したオープンフロントなどを採用する「新法営業」といわれる施設に大きく分かれる。

 業界誌「季刊レジャーホテル(綜合ユニコム)」の金江広編集長によると、レジャーホテルの件数は4号営業が約6000軒、その他も含めると約8000軒で、4号・新法の入れ替わりなどあるものの、ここ数年の総数は横ばいとのこと。

 利用形態は「宿泊」と「デイユース(休憩)」に分かれるが、デイユースはまだしも宿泊の稼働率は低調。レジャーホテルの十八番だったカップルユースやデイユースのニーズを、近年、シティホテルやビジネスホテルが積極的に取り込み出し、レジャーホテルの経営に影響を及ぼしてきた。

 一方、レジャーホテルもその豪華な設備を生かし、“女子会”など一般客もターゲットにする動きが出てきている。とある都心の人気レジャーホテルが女子会プランを打ち出したところ、カップルユースを上回る利用率を記録したというから驚く。

 福岡市で人気を博する「ホテル ララ ツカサ」に、リビングルームに加えベッドルームを2室設けた客室が誕生した。女子会やファミリーユースをターゲットにしているという。露天風呂や岩盤浴も併設、インテリアも淫靡・妖艶といったラブホテルのイメージは皆無。オシャレなリゾートホテルといった雰囲気だ。ホテル不足の受け皿という側面もあるが、この客室へ来ることが目的となるようなホテルを目指すという。

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン