3月に2泊3日で、京都で行なわれた日本臨床宗教師会(日本のスピリチュアル・ケアワーカーの会)の発会式に行ってきたんですよ。私も少しいのちが延びましたので、臨床宗教師の実習の手伝いをすることになったんです。
それから、進行がんの患者さんやご家族が集まって話す場を月に1回、西明寺で設けることにしました。私は聞き役です。ほとんどの進行がんの患者さんは日本の病院では話を聞いてくれる人がいないので、みなさん、そういう人を探しているんです。
いまは以前に比べると考えられないくらい暇で、好きなことをしているような状態です。妻には「もっと働け」と言われるほどです(笑い)。医学と宗教の両方に関して話せる人は私以外に少ないので、生きていられる限りは、スピリチュアル・ケアを広める活動をしていこうと思っています。
Amazonの「お坊さん便」(※注)が話題になっていますが、これでスピリチュアル・ケアワーカーを派遣したらいいと思うんですよね(笑い)。幸いなことに、いまは色々なメディアが取材に来てくれて、私の話を聞いてもらっているわけですから、こんな嬉しいことはないですよ。私にとっては最高のスピリチュアル・ケアになっています。
【※注/インターネット通販大手・Amazonで、法事の際の僧侶の手配が全国どこでもできるシステム。代金はクレジット払いが可能】
※週刊ポスト2016年4月22日号