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医師のホンネ「人間ドックは必要ない」「余命わからない」

 名医50人が『直撃!コロシアム!!』(TBS系、4月11日放送)でぶっちゃけた本音が「あまりにもひどすぎる」「情けない」とネットで大炎上した。その内容は、耳を疑う話ばかり。

 ここではさらに掘り下げて、医者・病院の真実を聞いてみた。

 同番組に出演していたおおたけ消化器内科クリニックの大竹真一郎院長は「人間ドックは問題だらけ」とまで言い切る。年に1度の人間ドックの結果に一喜一憂している人には衝撃的な話。

「いい加減なところが多いし、言われるがままにすべての項目を受ける必要はまったくない」

 人間ドックは保険外診療なので病院によって価格の差が大きい。検査のオプションを増やせば金額はどんどん高くなる。どう受ければいいのか悩むところだが、大竹氏は「必要のないオプション検査は受けなくていい」と話す。

「例えば、全身を一度に撮影してがんの早期発見をするPET検査。がんと診断された人を詳しく調べるためにPET検査は必要ですが、健康な人は受けなくていい。PET検査をやった人とやっていない人で死亡率の差はまったくないですよ。何十万円もする検査ですが見逃しが山ほどある」

 一方、同番組に出演した医師で医療ジャーナリストの森田豊氏は、番組で「人間ドックは意味がある」と回答していた。

「人間ドックで見つからないケースもありますが、多くのがんは検診で見つかります。罹患者が多いということで地方自治体が推奨している乳がん、子宮がん、肺がん、大腸がん、胃がん検診。これは絶対にやった方がいいです」

 ただ高い検査を受ければいいというわけではないのだ。

 さらに、大病を患って気になるのは、あとどのくらい生きられるのかということ。余命宣告は本人と家族にとって、その最後の時間をどう生きるか考える上でもとても大切だが―─「余命宣告は半分カンである?」の問いに半数の医師が「Yes」と答えた。その意味を大竹氏が説明する。

「今は基本的に余命宣告なんてしません。息も絶え絶えで家族が見てもわかるような状態なら別ですが、正直言って、1年や半年単位で患者さんの余命なんてわかりません。ただ、生存率の統計データを示して可能性をお伝えします」

 例えば、今の病状であれば5年後に生きている人は30%といったデータを伝える。ただしあくまでも確率の話。「あと半年です」などと余命宣告をする医師がいても、その言葉をうのみにしてはいけないのだ。

※女性セブン2016年5月26日号

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