ライフ

「夫源病」と「妻源病」対策は感謝など言葉で伝えるのが重要

 夫の定年退職をきっかけに、妻がめまいや耳鳴りなど様々な心身の不調をきたす「夫源病」。夫が毎日朝から晩まで家にいる生活が負担となっているためだが、同様の症状に悩まされる男性も急増しており、それは「妻源病」と呼ばれている。

 お互いのために夫婦が一緒にいる時間を制限すべきとはいえ「外出しろ」「趣味を持て」といっても、満足な小遣いも確保できないリタイア後の生活では難しいという声も多いだろう。1日5時間以上は危険だという指摘もある。

 だが、専門家によれば、できることは少なくないという。まずは「寝室を別にする」ことだ。これは夫婦間のストレスを大きく軽減する。住環境研究所の市場調査室長・嘉規智織氏がいう。

「いくら長年連れ添った夫婦とはいえ、男女では就寝時の『快適な温度』が異なります。寝室が同じだと、冷え性の妻が暑がりの夫に無理して合わせたり、その逆だったり、いずれにしてもストレスを強いることになります。また、いびきや歯ぎしりなど嫌悪感に直結しやすいトラブル要因を避けることにも繋がる」

 日中は、家の中に妻から逃れる「避難所」を作りたい。各家庭の居住環境にもよるが、独立して家を出た子供の空き部屋を書斎として活用するのは有効だ。そうしたスペースがない場合、居間の一角に机を設置し、パーテーションで囲んで「簡易的な書斎」を作るだけでも十分だ。それも難しい場合は、近所の図書館などを利用するのもいい。

 大阪樟蔭女子大学教授で更年期外来を開設する石蔵文信医師は、孫や地域コミュニティと積極的に関わることを薦める。

「もし息子や娘の家族が同居していたり、近くに住んでいるならば、孫の送り迎えや遊び相手は積極的に買って出るべきです。保育所不足が社会問題化するなかで家族に対する貢献度が大きいうえ、早朝、夕方に外出機会ができ、生活にメリハリが生まれます」

関連キーワード

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン