国内

上杉隆氏の公約 五輪組織委の白紙改編、森喜朗会長の勇退も

都知事選に出馬する意向を示した上杉隆氏

 ジャーナリストの上杉隆氏(48)が、7月14日に公示・7月31日に投開票される東京都知事選に出馬する。7月12日、政治の師だった故・鳩山邦夫氏のお別れの会を終えてから、正式に表明するという。上杉氏は完全極秘のなかで出馬準備を進めるなか、本誌に決意を語っていた。上杉氏の公約は、政党や都議会に利害関係がないからこそ唱えられる大胆な提言である。「東京を、必ず変える」と宣言した同氏は、何をどう変えたいのか。

 * * *
 一番は都税の無駄使いの象徴・東京五輪です。当初案4500億円から4倍の2兆円に増えたんですよ。東京を変えるにはまず現在の五輪組織委員会を一旦白紙改編します。森喜朗会長も敬意を持って勇退してもらいます。

 私は、石原都政の頃から東京五輪について取材を重ねて来ています。2009年には招致活動でコペンハーゲンのIOC総会にも同行しました。当時の石原さんのコンセプトは明確でした。成熟した世界都市になるためには2回の五輪が必要だと。1回目は発展途上の国の国威発揚のため、2回目は都市の成熟度を高め、真の世界クラブの仲間入りを示すものとして、東京はアジアで初めて2回目の五輪をやる都市になるということでした。

 成熟した都市としてやる以上、コンパクト五輪としてすでに都で用意した財源の4500億円の予算内でやろうというのが当初のコンセプトでした。そのための財源として、当時の大塚俊郎主税局長をリーダーとする石原チームが、外形標準課税(銀行税)という驚きの政策を打ち出し、銀行との裁判用にと積み立てていた基金が5000億円ほど。その財源内で収まるように五輪をやるはずだったんです。

 ところがご存じのとおり、その後、予算は膨れあがっていった。スタジアムも本来は改築で1000億円で済むはずだったのが、一度は2520億円までになった。私のメディアチーム「NO BORDER」は新国立競技場問題を誰よりも早く追及し、1550 億円まで減額させたという自負もあります。いまから総予算を4500 億円に戻すことは難しいかもしれないけど、それに近づけることはできるはず。だいたい1脚9万円の木製椅子(※)なんてばからしいじゃないですか。

【※新国立競技場は、自民党の要望でプラスチック席を木製の座席にすることが検討されている。その場合、1脚9万円で最大60億円、さらに維持費が年間2億円かかるとされている】

関連キーワード

関連記事

トピックス

出廷した水原一平被告(共同通信フォト)
《水原一平を待ち続ける》最愛の妻・Aさんが“引っ越し”、夫婦で住んでいた「プール付きマンション」を解約…「一平さんしか家族がいない」明かされていた一途な思い
NEWSポストセブン
公務に臨まれるたびに、そのファッションが注目を集める秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
「スタイリストはいないの?」秋篠宮家・佳子さまがお召しになった“クッキリ服”に賛否、世界各地のSNSやウェブサイトで反響広まる
NEWSポストセブン
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』でハリー・ポッター役を演じる稲垣吾郎
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』に出演、稲垣吾郎インタビュー「これまでの舞台とは景色が違いました」 
女性セブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反容疑で家宅捜査を受けた米倉涼子
「8月が終わる…」米倉涼子が家宅捜索後に公式SNSで限定公開していたファンへの“ラストメッセージ”《FC会員が証言》
NEWSポストセブン
巨人を引退した長野久義、妻でテレビ朝日アナウンサーの下平さやか(左・時事通信フォト)
《結婚10年目に引退》巨人・長野久義、12歳年上妻のテレ朝・下平さやかアナが明かしていた夫への“不満” 「写真を断られて」
NEWSポストセブン
バスツアーを完遂したイボニー・ブルー(インスタグラムより)
《新入生をターゲットに…》「60人くらいと寝た」金髪美人インフルエンサー(26)、イギリスの大学めぐるバスツアーの海外進出に意欲
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン